【オジおばさんと旅しちゃお】掛川 伊豆長岡 三島編⑧
あたくし、オジおばさんが勝手に旅に誘う本シリーズ。前回は伊豆長岡の駅に到着したところまで語った。
伊豆長岡駅から温泉街入口までは徒歩15分ほど。街を見ながら歩いて行こうと思ったが…
外に出た瞬間に諦めた。
明らかに掛川よりも暑い。そして日差しが強い。こりゃ無理だなぁ。
バスで向かうことにした。沼津行きのバスがちょうど停車していたので、下車するバス停に行くかを運転手に確認した。
するとどうだろう。
こちらを見もせず、ボソっと何か呟いた。それも感じ悪く。オジおばさんはこういう失礼な態度をとる人にはイラッとするタイプだ。
「〇〇のバス停には行くんですね?」
ちょっと強めに言ったら、運転手は少し面食らった顔をして「はい、行きます」としっかりと答えた。最初からそう仰いなさいな。
観光地の印象、それも交通機関は第一印象を与える重要な役割だ。そりゃ嫌な客もいるだろう。嫌な経験もしているだろう。だからこそしっかりと対応して自らの好感度を上げ、そういう人を減らしていくことが重要だとオジおばさんは考えている。
すったもんだはあったが、なんとか旅館に到着した。想像以上に良い旅館だ。
旅館やホテルは入口を入った瞬間にどれくらいのレベル(?)かがわかる。オジおばさんは国内外で100ヶ所以上の宿泊先に泊まっているので、経験上わかるようになった。
「ここは当たりだ!」
わざとらしくない自然な接客。先回りしたかのような説明と施設設備。これは期待できるぞとチェックインで思った。
部屋に通された。一階の一番奥の部屋。
部屋に入った瞬間に畳の香りが心地よい。
箱庭に面した部屋はかなりの広さがあるが、調度品もしっかりとしたしつらえで好感がもてる。
「お煙草は縁側で吸うことができますので」
予約時に喫煙所を訪ねた時は、入口側にある喫煙所で吸える旨案内されたが、縁側で吸えるように灰皿を設置しておいてくれたのだ。
こういう気遣いが日本の旅館の良いところだと感じる。できる限り、客の要望を叶えてあげたいという気遣いが伝わり、一気にファンになった。
そしてなんと、部屋に露天風呂がついているではないか!確認すると確かに露天風呂付きと書いてあった。それでこの値段はお値打ちだ。
温泉に入る前からテンションが上がりまくるオジおばさんであった。