BOOXが便利すぎてQOLが劇的に向上
はじめに
アナログとデジタルの境目にある仕事はやりづらい。考えをまとめたりとっさの思いつきを残すにはやはり手書きがいい。でも紙のノートを使う機会はめっきり減ったので持ち歩いてないこともしばしば。メモ用紙は書いてもそのままどこかにいってしまう。
紙の本も場所を取るし持ち歩きに不便を感じるようになってきたので何とかしたい。書き込みや付箋も貼りたいのでやはり電子書籍の出番。
ということで、持ち運びもできるノートパソコンを探したりしてきた。Surface Go3をしばらく使っていたが、長時間立ち上げたまま放置できないから、メモとりたいときにサッと使えなくて全然役立たない。Microsoft WhiteboardかOnenoteか悩んでいたら、Microsoft Journalという素敵ソフトを見つけたが、ベータ版っぽい扱いでクラウド同期しなくてSurfaceの外に出ない。テキスト編集機能は素敵(見出しを星印でつけたり、節などの塊をAI認識して並び替えられたり)なのに。
ということで、なかなか要求を満たすデバイスはないまま困っていた。
先に結論
OnyxのBOOXシリーズが素晴しい。'
https://www.boox.com
e-inkタブレットで専用のスタイラスペンがついており、筆記の反応も良い。繊細なタッチを再現できるので絵心のある人は絵も書けるんだと思う(たぶん)。
Androidが載っているのでGoogle Playからアプリケーションのインストール可能(最近のAndroid11搭載版からはGoogle Play標準搭載のようだが、それ以前は少し工夫が必要だった模様)。
e-inkなので2週間ぐらいは起動しっぱなし(スリープ)でも充電不要。Onyxのクラウドアカウントが必要(5GBまで無料。それ以上は??)だが、他のクラウドストレージサービスにも連携できる。書いたメモを自動でPDFにしてDropboxにアップしてくれたり、Onenoteにアップしてくれたり。AndroidなのでもちろんGoogleサービス連携も可。
標準アプリが優秀
BOOX標準のノートアプリがとても優秀。ペンの書き易さ、太さ、色(はカラーe-inkじゃないとわからないが、パソコン等でみればちゃんと色がつく)、消しゴムの他、フォルダ作成をして整理もできる、キーボードでテキスト入力もできる、レイヤーがあるので方眼紙などの上に書ける(レイヤーは5層まであるようなので、絵も書ける)、AIで日本語認識もしてくれる、投げ輪で囲って移動縮小(これはデジタルノートの機能を調べないとイメージしづらい)、などなど。保存時に自動的にPDF化してくれるのも〇
アカウントを連携させておけば、PDF化してDropbox、Onenote、Evernoteなどに自動で投げてくれる。それぞれ保管場所(例えばdropboxなら専用フォルダ)が作成されて、そこにPDFがたまっていく。これでメモをなくさない。
BOOXのクラウドにもたまっていく。
また、同一LAN内にいれば他人との共有も簡単(BooxDrop)。QRコードで一発だったり、簡易URLでクラウドにアクセスできるのでそこからDLしたり。手書きノートをその場で共有できるので楽(だと思う。まだやったことない)。
あまりに便利だったので2つも買ってしまった。
日本だと正規代理店( https://sktnetshop.com/collections/boox )が輸入してくれて、簡単な日本語ガイドもつけてくれて親切。Amazonにもマーケットプレイスで出品している。
課題・要求
思っていた要求はこんな感じ。
手書きでメモをとりたいが紙だとどこかに失くす。電子メモでしかもクラウド同期してくれないとやっぱり失くす。できればセーブしたら自動でどこかのクラウド(自分が利用しているサービス)にアップにしてほしい。
使いたいときにすぐ使えないと意味がないので常時起動しておける電池の持ちが必要(→液晶よりもe-inkが良い?)。そして持ち歩ける機動性がほしい。
電子書籍、webに落ちているPDFの資料、論文など読みたいし、マーカーやメモをとりたい。広くリーダーを選べるのがいいので、なるべく特定のサービスに縛られないようにkindleやkoboは避けたい。小さい画面はイヤなのでできれば8インチ以上欲しい。
要求外のこと(やれたらいいが必須にはしない)
何でもかんでもやれることを求めるわけにはいかないので対象外を決めておく。
動画やwebページのような動的なコンテンツは見ない
word、pptなどの資料作成はしない(キーボードを打つ作業はしない)
読むのは文字の多い書籍が基本なので図や絵の表示の綺麗さは求めない
ついでにAppleユーザーではないのでiPadにはしたくない。
BOOXいいよ
というわけでBOOX製品の話。あまりに便利だったので2つ買ってしまったのでそれぞれの雑感を。
BOOX Note Air2 Plus
10.3インチ、Android 11搭載。画面がデカいので思いきり書けるし読める。デスクに常備しておいて思いついたことも何でもメモ。書籍等もじっくり読める。Plusがつく前の無印よりもハードスペックが向上しているので動作も快適。電池も大きくなって充電の持ちもよくなったが、その分重くなった(450gぐらい)なので片手で持って本を読む(通勤時など)には向かない→これが2つ目を買った理由。専用ケースが付属するが、それとは別の専用マグネティックケースを買ったほうが便利。ペンをホールドできるので。ちょっとお高いPen2 Proは後ろに消しゴム機能がある……これが欲しい人は買ってもいいが、費用対効果が微妙な気がする
BOOX Nova Air C
7.8インチ、Android11搭載。e-inkだがカラー。カラーの具合は昔々携帯電話がはじめてカラーになった頃のイメージで大体あってる。物理ボタン(音量またはページめくり)がある専用のマグネティックケースも買ったほうがいい。閉じたら自動でスリープになるので。235gと軽量なので持ち運び・機動性が圧倒的に良い。カラーは正直不要だったのでBOOX Nova Airでよかったが、Andoroid10搭載でちょっとだけ古かったのと、カラーのBOOX Nova Air Cが最新だったので、こちらを選択。
まだやってないけど便利そうな機能・用途
ディスプレイのミラーリングができるのでweb会議等で画面共有しても面白いのでは
スピーカー・マイクもついているので音声も記録できる。そしてそれもクラウド同期してくれる。音声入力もできると思う。
AIで文字判定してくれる。日本語もちゃんとやってくれる。もちろん完璧ではないが。
カレンダーが搭載されていて、日付ごとにメモ(手書き可)を残せるので日記もかける。ちゃんとクラウド同期してくれる(らしい)
Googleサービス連携
(個人的に)ちょっとした問題
正直高い。ハードウェアのスペックもなかなか良いので仕方ないとは言え。
Nova Air Cはやっぱりカラーはいらないかなぁ。Nova Airの新しいのが出るまで待てるなら待ったほうがいいかも。
Onenoteか何かをつかってもっと便利なノートのまとめ管理の方法を考えたいところ。雑にノートファイルが増えている。
Onyxの書籍ストアは日本では実用性が低いが消せないし、Onyxのクラウドもこっちを重視した設計なので微妙。
競合製品(自分で調べた範囲の)
富士通 QUADERNO
たぶん国産ではこれが一番いい。2021年6月が最新型みたい。ペンの反応もよく、書き心地がいいらしい。公式のアプリを使えばパソコン(windows/mac)やタブレット(Android/iOS)との連携も可能。最近クラウド連携サービスも始まったらしい。2022年3月からベータテストを開始して、ユーザーフィードバックを取り入れながら改善中だとか。クラウドの利用料やその他詳しいことは未調査。
Remarkable 2
E-inkのメモタブレットとしては一番という声も。とにかく書きやすさ、紙の書き心地に拘っているみたい。ジャーナリングに重点を置いているので電子書籍に対応していない。PDFファイルを見るぐらいか(これも書き込みを意識しているっぽい)。書いたメモファイルもRemarkableのクラウドにアップされる。最近はDropboxなどメジャークラウドストレージとの連携もはじめたみたいだが、サブスクらしい。サブスクには料金プランがあって、無料だと限られたストレージが使えるぐらい。次(およそ500円/月)だとストレージ容量が無制限になる。最高級(およそ700円/月)だとメジャークラウドストレージとの連携もあったり、スクリーンシェア(これはweb会議でメチャ便利そうだった)など多機能。日本への正規販売も最近始まったのでメモ特化でよいなら買いかもしれない。
Supernote
日本ではあんまりレビューを見かけずマイナーなようだが、海外のYoutuberのレビューで知った。正直Remarkable 2と大きくは変わらないように見えたが、レビュー的にはこっちを買うぐらいならRemarkable 2のほうがよさそうだった。日本では手に入りづらいみたいだし。ただKindleに対応している点は良かった。
Kobo Elipsa
国産(楽天)だが、日本では全然レビューを見かけない。海外のレビューではじめて存在をしる……が良い評価は聞かなかった。あとKoboなので電子書籍はKoboのみっぽい。
Bigme
最近知った。販売も最近みたい? レビューも全然見かけない。カラーe-inkでAndroid11搭載なのでBOOX Nova Air Cと同じだが、画面が10.3インチとBOOX Note Air2と同じという立ち位置。どれぐらいの製品なのかよくわからずだが、優秀そうな予感はしている。次はこれもいいかも。
まとめ
電子インクのタブレットがここまで性能が上がっているのは全く知らなかった。デジタルとアナログの間の仕事をいかにデジタルにするかは課題だったが、今回のBOOXシリーズ導入でかなり解決してきた。こんなに便利なものが世の中にあったとは。
メモをどんどん書いているのでメモファイルが散在する気配がしてきた。整理・管理の方法を考えないといけないかもしれない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?