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都知事杯2024アプリ開発振り返り(2)〜本番の様子!〜
はじめに
この章では、東京都知事杯2024のハッカソンイベント当日の様子や作ったものについて書いていきます。
都知事杯に参加した背景については第1章に書いていますので、興味がある方はそちらもぜひ読んでいただけると嬉しいです。
ハッカソンの様子
今回、僕たちは「熱中症コンシェルジュ」という、熱中症アラートを進化させたコンシェルジュサービスのモックを作りました。
アイデアや成果物自体も、ハッカソンの過程も面白かったので、振り返っていこうと思います。
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課題選定
アイデアを考えるために、まずは取り組む課題を決めました。
都知事杯のために東京都に用意してもらった課題一覧を眺め、身近でかつアイデアの選択肢も多そうということで三鷹市の熱中症対策の課題を選択しました。
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熱中症について考える中で「そもそも熱中症警戒アラートって何?」という話になって調べてみたところ、2020年から始まった制度のようでした。
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ニュースサイトなどで見かけたことはあるような気がするものの、このアラートを見て何かアクションをしたことって無いかも…となり、熱中症警戒アラートをより良いものするためのアイデアを考えることにしました。
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解決策の検討
解決策として、熱中症のアラートを、広範囲に出す通知ではなく、本当に出す必要がある人に、適切なタイミングで届けられるものにできたらいいよね、不明点があれば答えてくれると嬉しいよねという話から「オーダーメイド式の通知と質問回答機能を持ったアラート」を着想しました。
また、アラートを突然通知だけ送ってくる存在ではなく、普段から身近にいてくれる存在であり、コミュニケーションも「危険です。逃げてください。」ではなくて、「暑くて苦しいから一緒に逃げよう」の方が受け手としても動く気が起きるよねということから、コミュニケーション機能を持った可愛いインターフェース(ぬいぐるみやたまごっちのような見た目)にすることにしました。
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僕一人で作る時だと、ついつい技術的に可能かどうかや既存のアラートの型に囚われてしまうので、熱中症の改善案として「会話ができるかわいいキャラクター」なんて絶対出てこないのですが、こうした場だと、実現可能性は一旦置いておいて話せるので、自分の思考の枠を出て話すことができてとても楽しかったです。
試作品の実装
今回のハッカソンでは試作品として、質問回答機能に絞って実装しました。
※ここから先は専門用語が増えてしまいますが、シンプルで意外と簡単なので、もしご興味がある方がいれば喜んでご説明します!
質問回答機能の実現方法として、メンバーの1人が最近興味を持っている技術として「RAG(検索拡張性生成)」という技術を紹介してくれたことをきっかけに、RAGとオープンデータを活用して作ることにしました。
インターフェースとしても、一旦モックということで最速で実装できる LINE Bot とAWS Lambda を使ってシンプルに作りました。
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RAGに学習させるデータとしては、以下を利用しました。
アイデア出しも楽しかったけれど、やっぱりみんなで手を動かしながらアイデアを形にする時間の楽しさは格別で、ハッカソンはいいなあと心が躍る時間でした。
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成果物のご紹介
成果物のデモ動画はこちらです。。
様々な形式(パワポ、PDF、ウェブサイトなど)のデータを学習させたのでどんなモデルになるんだろうと思っていましたが、ほぼ100点の回答を返してくれて驚きました。RAGはすごいですね。
RAGの紹介とモデルの作成を先導してくれたメンバーのめっち、ありがとう!
プレゼン
ハッカソンとは別日に、ファーストステージのプレゼンが開催され、1チーム2分の持ち時間で成果物の紹介をしました。
プレゼンが苦手すぎる僕のためにメンバーが発表資料やスクリプトを用意してくれて、プレゼン後にはみんなから温かい労いメッセージももらいました。
みんなとハッカソンに参加できてよかった!と改めて思う時間でした。
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まとめ
ここまで読んでくださりありがとうございます!
この章では東京都知事杯2024のイベント中の様子について書きました。
改めて振り返っても、密度の濃い2日間でした…
ハッカソンでの学びについては第3章に書いていきますので、そちらもぜひ読んでいただけると嬉しいです^^
ではまたお会いしましょう👋