世界の税金 今昔物語!?
日本にあった税金を調べたら、世界に今もある税金やかつて存在した税金を調べてみたくなった。
まずは消費税の低い国ランキング。日本の10%は6位とのこと。世界的にみると低い方に入るとは知らなかった。
■1位 :台湾(アジア) 5%
■1位 :カナダ(北米) 5%
■3位 :シンガポール(アジア) 7%
■3位 :タイ(アジア) 7%
■5位 :スイス(ヨーロッパ) 7.7%
次に消費税の高い国ランキング。ヨーロッパの国ばかり。ハンガリーでは、食品や衣料品などの生活必需品には軽減税率を採用しているとのこと。スウェーデンやフィンランドといった「高福祉・高負担」で知られる北欧諸国は、教育費や医療費や高齢者関連の費用といった、生活に密接したサービスの多くおいて、国からの恩恵が大きいという特徴があるから素敵だ。
■1位 :ハンガリー(ヨーロッパ) 27%
■2位 :デンマーク(ヨーロッパ) 25%
■2位 :スウェーデン(ヨーロッパ) 25%
■2位 :クロアチア(ヨーロッパ) 25%
■2位 :ノルウェー(ヨーロッパ) 25%
■6位 :フィンランド(ヨーロッパ) 24%
■6位 :ギリシャ(ヨーロッパ) 24%
■6位 :アイスランド(ヨーロッパ) 24%
■9位 :アイルランド(ヨーロッパ) 24%
■9位 :ポーランド(ヨーロッパ) 23%
■9位 :ポルトガル(ヨーロッパ) 23%
さて、世界の国々には日本にない変わった税金がある。
渋滞税
イギリスのロンドンで、慢性的な渋滞を解消するために、2003年に渋滞税が導入された。渋滞課税圏が決められ、日本の有料道路のように、決められた道路を走るときに課税されるという仕組みだった。「ハイブリッドカーには課税されない」「休日や時間帯によって無料」等の様々な措置とともに運用され、渋滞が30%程度緩和されたという効果があるとのことだ。
ジャンクフード税
肥満による健康被害は、世界各地で問題となってる。食生活改善のために、様々な国でジャンクフードに対して課税する政策がとられている。台湾では、子どもの肥満問題が深刻化していたため、2009年にケーキ、ファーストフード、砂糖を多く使った飲み物等に特別に課税するという指針が発表された。続いて、2010年にルーマニアで、2015年にアメリカの一部地域で同様のジャンクフード税が導入されている。
ポテトチップス税
ヨーロッパの中央にあるハンガリーでは、通称「ポテトチップス税」(正式名称:健康増進税)と呼ばれる税金が2011年に導入されている。国民の健康維持のため、肥満防止が目的だ。ポテトチップスだけでなく、スナック菓子や清涼飲料水など、糖分や塩分の高い食品が対象となっている。
月餅税
月餅税は、中国で導入されている税金。月餅とは、中国でよく食べられている月に見立てたお菓子だ。中国では、9月の中秋節の日に家族で月餅を食べたり、親しい人やお世話になっている人に月餅を送ったりするのが習慣となっている。また、会社が従業員に福利厚生として月餅を渡す習慣もある。
ソーダ税
ソーダ税は、アメリカの各州で導入されている税金だ。肥満対策を目的とし、ソーダなどの清涼飲料水に税金をかけるというもの。ソーダ税の効果があるのかどうかは、各州で意見が分かれており、導入を検討する州もあれば、廃止をする州もあるとのこと。
デジタルサービス税
デジタルサービス税は、2020年からイギリスで導入された新しい税金。内容は、イギリスのユーザーのデジタルサービスの利用により得た収益に対して、サービスを提供している企業に税金を課すというものだ。ソーシャルメディアサービスや検索エンジンなどのサービスを提供する企業のうち、一定金額以上の収益をあげている企業が課税対象になる。イギリスのユーザーから得た収益のうち、2,500万ポンドを超えた場合、超えた収益に2%の税金が課される。
ここからは、かつて世界に存在した税金だ。
窓税
ヨーロッパの各国で昔あった税金のひとつが、窓税だ。とくに、イギリスの窓税が有名で、イギリスでは、1696年から150年程度のあいだ窓税が導入されていた。窓税とは、建物についている窓の数に応じて税金をかけるというものだ。そのため、富裕層は窓を増やして税金を払い、経済的に余裕のない人は窓を板などでふさいだり、新築の建物についてはできるだけ窓の少ないものにしたりした。結果として、換気性が悪くなり、病気が増えたり、美観が損なわれたりなどの問題が発生することになった。
独身税
ブルガリアで昔あった税金に、独身税がある。独身税は結婚して出生率を増やすために導入された税金で、1968年から約20年導入されていた。内容は、独身の人には収入に一定の税金をかけるというものだった。
家畜ゲップ税
地球温暖化対策として、『家畜ゲップ税』の導入がニュージーランドで検討された。羊や牛は、メタンガスを含むゲップをするがが、環境によくない。そこで、羊や牛の所有に対して課税しようとした。しかし、農家の猛反対により、結局廃案となる。世界中で牛肉の消費の在り方ついて議論が続く中、ニュージーランドは2025年をめどに、牛と羊の「家畜ゲップ税」の導入を検討していると発表した。実現すれば動物のげっぷが課税されるのは世界初となる。
ひげ税
ロシアのピョートル1世は、ロシア人の象徴でもあったひげをなくそうという目的で税金を課したそうだ。ヨーロッパ諸国のような近代国家を目指し、ひげは品がないからなくしたいと考えたそうだ。
カエル税
中世フランスでは、夜にカエルの鳴く声がうるさく寝ることができないとして、ある領主がカエル税というものを作ったそうだ。交代制で水面をたたくという労働を税として納めていたとのこと。