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SDGs未来都市「こまき」が素晴らしい!

 「SDGs未来都市」とは、地方創生の推進を目的として、内閣府が2018年度からはじめた認定制度だ。「環境モデル都市」「環境未来都市」の考え方に加え、地方創生につながるSDGs達成に向けた取り組みを積極的に進める自治体(都市)を公募し、選定している。
 SDGsの目標達成は世界的な課題であり、日本全体の課題でもある。それを構成する地方も、積極的に取り組む必要があるのだ。加えて、SDGsに取り組むことにより、人口減少や地域経済の縮小に歯止めをかけ、持続可能なまちづくりを進めることにもつながる。

 愛知県内には、愛知県や名古屋市を含んで、10の市町がSDGs未来都市に認定されている。今回はその中から2021年度にSDGs未来都市に認定された愛知県小牧市の取り組みについて取り上げてみたい。愛知県小牧市と言えば、織田信長が居城とした小牧山城、そして秀吉と家康が戦った小牧・長久手の戦いで有名である。

 みなさんもご存知のようにSDGsには17の目標がある。SDGs未来都市に認定された小牧市の取り組みで素敵だなと感じたのは、1から17までの目標に対して、「小牧市で私たちができるSDGs」を掲げていることだ。しかも、これが具体的で、まさしく地域に密着した目標が掲げられているのだ。

1 貧困をなくそう 
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs それは「フードドライブ」
 「フードドライブ」とは、家庭で余あま っている食べ物を持ちより、それらをまとめて地ちいき 域の福ふくしだんたい 祉団体などに 寄きふ 付する活動です。小牧市では、民生・児童委員、主しゅにん 任児童委員のみなさんが取り組んでいます。不 要な食品はシェアして、生活に困こま っている人をともにささえよう。

2 飢餓をゼロに
 ➡ 小牧市で私わたしたちができるSDGs  それは 「市民菜園」
 こどもが食に興味を持つきっかけとなる“食と環境”の総合施設「( 仮称)小牧市農業公園」を2024年から一部供用開始の予定です。プランターなどの「家庭菜園」や市内の「市民菜園」で野菜を育て、自ら収穫して食べる喜び、そして地元の農業への理解を深めてみましょう。また、空いた土地を「市民農園」として整備する補助制度もあります。 

3 すべての人に健康と福祉を
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs  それは alkoでウォーキング
 体も心もいきいきフレイル予防を。健康寿命をのばしながらまちを楽しめるウォーキングをお得にはじめてみませんか。小牧市ではスマートフォンで利用するウォーキングアプリ「alko(アルコ)」を運営しています。歩数・歩行時間・消費カロリーなどが表示されるほか、市内で使えるお得な商品券などが当たることも! 
※ 人は年を取ると段々と体の力が弱くなり、外出する機会が減り、病気に  
 ならないまでも手助けや介護が必要となってきます。このように心と体の 
 働きが弱くなってきた状態をフレイル(虚弱)と呼びます。

4 質の高い教育をみんなに
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs
        それは コマキッズドリーム プロジェクト
 小牧市では、「こまきこども未来館」での講座のほか、トップアスリートが自らの体験を小学5年生に語る「夢の教室」、経済的理由によって学習塾
に通えず学力に悩む中学生に学習支援を行う「 駒来塾」など、「コマキッズドリームプロジェクト」を展開しています。「こどもの夢へのチャレンジを(みんなで)応援するまち こまき」で、将来の夢をじっくり描こう!

5 ジェンダー平等を実現しよう
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs それは自分らしさを認め合う
 男らしさ・女らしさといった性別によって家庭・地域・職場等社会のあらゆる場で役割を固定化する意識や考え方ではなく、持っている「自分らしさ」が大切とされています。小牧市では男女共同参画の推進や、ワーク・ライフ・バランスに配慮した職場環境の整備、男性の育児休暇取得の増進などの普及啓発を行っています。それぞれの個性を尊重し、助け合う心を持ちましょう。

6 安全な水とトイレを世界中に
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs  それは水の大切さを知る
 市内の公立小・中学校のトイレは順次洋式化しており、ストレスなく使用できます。 また 、「 災害に強い水道」にするため、主要幹線管路の耐震化、水道管路の整備などを進めています。安全な水に恵まれている私たちが、率先して節水を心がけよう。


7 エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs それはおうちで地球温暖化対策
 地球温暖化対策をおうちから。太陽光発電やHEMS(ヘムス)、蓄電池など再生可能エネルギーや省エネルギー型機器を住宅に設置するとき、市内の住宅であれば「住宅用地球温暖化対策設備設置費補助金」を受けることがで きます。

8 働きがいも経済成長も
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs  それはワクティブこまき
 生涯キャリアを継続させて生きがいのある人生のために得意なこと、好きなことで活躍してみませんか。2020年9月に開設したこまき市民交流テラス「ワクティブこまき」では、高齢者の就労や生きがいを支援しています。ハローワークやシルバー人材センターなどと連携してワンストップで相談できます。

9 産業と技術革新の基盤を作ろう
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs  それはこまき新産業振興センター
 新しいことにチャレンジしたい! 今ある課題をITで解決したい!という会社は、小牧市の企業の強力な応援団「こまき新産業振興センター」をご利用ください。コーディネーターが企業訪問しながらサポートし、市内で助け合える企業のマッチングも行っています。

10 人や国の不平等をなくそう
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs それは多彩なこまきを楽しむ
 ブラジルやベトナム、フィリピン国籍の人など市内には約1万人の多彩な文化を持った人が暮くらしています。KIA(小牧市国際交流協会)では海外にルーツを持つ就学前のこどもには、小学校になじめるようにプレスクールを開催するほか、日本語教室や国際理解講座を開催しています。また市民等で組織する公共交通利用促進協議会ではバスの乗り方教室を実施したり、
市教育委員会では語学相談員が学校を巡回するなど、ともに小牧市で暮らすお手伝いをしています。

11 住み続けられるまちづくりを
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs   それはまちレポこまき
 「まちレポこまき」は、道路のひび割れや穴、公園遊具の破損、ルール違
反の広告物などを、市民のみなさんが「LINE」で市に直接伝えるレポートシステムです。ずっと住み続けられるまちをみなさんと一緒に作り上げていきたいと思っています。ぜひ気軽に送信してください。

12 つくる責任、つかう責任
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs それは食品ロス削減&リサイクル!
 小牧市の2019年度のリサイクル率は過去最高で37%! 愛知県内で、5年連続で1位になりました(2016年度から2020年度実績)。食べ残しを減らし、ごみを出さないためには、食べる分だけ買い、スーパーで商品を選ぶときは“手前取り”を行いましょう。食品ロスは、一人ひとり簡単な工夫で大きく削減することができる課題です。

13 気候変動に具体的な対策を
 ➡ 小牧市で私わたし たちができるSDGs  それは防災準備
 気候変動で増えつつある災害に備えて、あなたと大切な人を守る準備を! 小牧市では防災情報のメール配信サービスを行っています。もしもの時のために登録して、家族では避難先を決めておくなど、防災について事前に話し合っておこう。

14 海の豊かさを守ろう
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs  それは脱プラスチック
 海の近くに住んでいなくても、ポイ捨てなどによりごみとなったプラスチックが川から海に流れ込み、海が汚れたり生態系を壊すきっかけになります。マイボトルやマイはし、マイバッグを持ち歩き、使い捨てのプラスチックの容器や袋を使わない努力を。商品を選ぶとき、生分解される素材や、マイクロビーズが含まれない洗顔料や歯みがき粉を使うなど、工夫することで海の豊かさを守ることにつながります。

15 陸の豊かさも守ろう
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs それは豊かな自然を守る
 小牧市大草地区には、県の天然記念物に指定されているマメナシの自生地があると知っていますか? 貴重なマメナシを未来に残すには、今ある自然を守る必要があります。マメナシをきっかけに、小牧の豊かな自然を大切にしたいですね。

16 平和と公正をすべての人に
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs それはなんでも相談!
 駅前のラピオビルの子育て世代包括支援センターでは、妊娠期から子育て期にわたる相談や、女性が抱えるさまざまな悩み相談を行えます。また市役所には無料の弁護士相談や通訳、学校にはスクールソーシャルワーカーを配置し、性別・年代・国籍を問わず、すべての人が安心して相談が行えます。公正で開かれた窓口をぜひ利用して!

17 パートナーシップで目標を達成しよう
 ➡ 小牧市で私たちができるSDGs 
        それはお互いに誰かのために、未来のために
 介護施設やサロンでのお手伝い、高齢者のちょっとした困りごとをお手伝 いする「 お互いさまサポーター」になって地域に貢献してみませんか。活動に応じて、市内限定商品券と交換できるポイントがたまる「こまき支え合いいきいきポイント」制度もあります。また、高齢者や障がい者などを支援する団体には 、「 地域に還元チャレンジ助成金」を交付しています。

こまきSDGsガイドブックより

 では、日本人である私たちは日本が抱えている問題を解決するために、日本のSDGs達成のために、どんなことをしなければならないだろうか。思い付くままに書いてみた。

■ 家庭環境が恵まれないこどもに適切な養育が受けられるように支援が必要だ。ひとり親家庭のこどもの2人に1人が貧困状態にある。
■ 国産農産物(旬のもの)をたくさん食べて、日本の食料自給率をあげる努力が必要だ。毎日3食きちんと食べれない子どもがいる一方で、食品ロス問題はあまりにも深刻だ。 
■ 医療先進国のはずなのに、生活習慣病やストレスによる精神的な病に苦しむ人が増えている。
■ 家庭の事情によって部活動や習い事ができないなど学習機会にも格差が生じている現状やヤングケアラーの問題が教育を受ける権利を侵害している
■ 日本は確か先進国のはず…しかしながら、ジェンダーギャップ指数2024年において、日本は146か国中118位、完全なるジェンダー後進国だ。男女雇用機会、男女共同参画は夢のまた夢のようだ。
■ 日本人は安全な水に恵まれているという自覚がない。海外の水事情を知らなさすぎる。
■ 日本は化石燃料を海外に頼り、原発の安全神話を信じ、再生可能エネルギーの普及に消極的だ。地球環境との共存には自然の力を生かすことが大切だという意識が低い。
■ 女性や障がい者、外国人などが平等に働くことのできる社会になっていない。女性の政治家、女性の管理職の比率は世界的に見てもあまりにも低い。
■ 日本は地震大国であり、台風などによる自然災害に対するインフラがあまりにも脆弱である。1995年の阪神淡路大震災と2024年の能登地震…この30年間で避難所のレベルはあまりにも脆弱なままである。
■ 日本の子どもたちが抱える不平等の最たるものは「いじめ」…いつまでたってもなくならないばかりか陰湿化する一方だ。多文化共生という言葉があるが、そのルーツを海外にもつ多彩な文化を持つ人への無理解があるから「多文化共生」というキーワードが存在するのだ。
■ 子どもたちにとって暮らしやすいまちづくりが悪化の一途を辿っている。少子化が加速するばかりで、子どもたちは友だちと自由に過ごせる「時間」、友だちと一緒に過ごせる「空間」、そして「仲間」という「3つの間」を奪われている。
■ 食べものの賞味期限と消費期限を理解できていない日本人が多い。賞味期限切れで廃棄されてしまうのはあまりにも「もったいない」。
■ 日本だけでなく世界中で異常気象が起こっているが、その原因はすべて人間が招いた地球温暖化、もっと簡単に言えば二酸化炭素の排出だ。さらに環境破壊により、二酸化炭素を吸収してくれる植物をどんどん減らし、海を汚している。
■ 海の豊かさも陸の豊かさも破壊し続けているのは、地球上に80億もいる「人間」という名前の動物だ。46億年の地球の歴史の中で最も新顔の「人間」が美しい地球を一生懸命悪化させている。

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合同会社Uluru(ウルル) 山田勝己
私の記事を読んでくださり、心から感謝申し上げます。とても励みになります。いただいたサポートは私の創作活動の一助として大切に使わせていただくつもりです。 これからも応援よろしくお願いいたします。