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詩:忘れ物

 君が預かっている本
 その本の形 その本の色
 もう思い出せない
 でも、ふと思い出す
 その本の世界観 その本の手触り
 絵にも、映像にもならない手触り
 文字、文字、文字
 君が預かっている本
 僕が預けた本と同じであれ
 でも、僕は思い出せない
 その本の形 その本の色
 もう思い出せない
 でも、ふと、
 そこにないのにない忘れ物が
 世界観、手触りを僕に与える

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