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「ジャストサイズの革手袋」

靴は0.5cm刻みでサイズがあって、特に革靴なら、ちょっとでも足に合っていないと気になるものです。
でも、手袋はふつう、S/M/L/XLの4サイズから選んで使います。
体重を乗せて、一日に何千歩、何万歩も歩く足とは事情がちがうわけですが、手だってやはりサイズぴったりのものは気持ちがよいものです。

スナワチの手袋は、香三堂(香川県)というモーターサイクル用手袋を製造するメイカーがつくります。

香川県は日本製手袋の9割を手がける一大製造地です。
最近はチャイナ製に押されて産業がだいぶ細っているそうですが、それでも丁寧な仕事をする手袋会社がいくつもあります。
中でも香三堂は、60以上もの型を持っていて、サイズオーダーによって一双一双つくる会社です。指一本一本を計測するわけではないので、完全なテイラーメイドではありませんが、檜垣さんという社長がこれまでに得た知見により、だいたいの人の手に合う手袋をつくれます。

なんでこんな面倒くさくて、大きくは儲からなそうな仕事をやっているかというと、彼はもともと大手の手袋会社で、オートバイ用の手袋を開発・製造していたのですが、既存のサイズにはまらない手の人がとても多かったそうなのです。
「(ここだけの話ですが、って言ってましたけど書いちゃいますと)ハーレーに乗るような、手袋にもこだわるライダーって、おっちゃんが多いでしょ。わりと体格のいい。すると、手の大きさに対して指が短い人が多いんですよ」

それで、はじめは特注サイズを会社には「やめとけ」と言われながら、一人ひとりに対応していたそうです。
やがて独立してご自分が「これだ」と思える手袋を手がけはじめて、当初はS/M/Lサイズで始動したところ、やはり「ちょっと合わない」「指が長い/短い」などの理由で返品がしばしば起こり、それならば完全に受注生産のサイズオーダー手袋にしてしまおう、と舵を切ったということです。

私のカウボーイの経験から言うと、カウボーイがフェンス(鉄条網)修理や牛を扱うときにするような作業用手袋は、サイズがやや大きめで、外したいときにパッと脱げるくらいのほうがいいのです。革手袋もほとんど使い捨てのような扱いで、数ドルで買ってきたものがそのへんのあちこちに転がっている感じです。

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キャンプなどのアウトドアでももしかしたら同様で、きっちりフィットする必要はないかもしれません。
しかし、モーターサイクルの運転はちがいます。

クラッチをつなぐ動作も、アクセルの回し加減も、手の感覚によって微調整しますから、手をしっかり保護しながら繊細な情報が伝わってくるという、相反する目的を達成してほしいのです。
このモーターサイクルで培った水準の高い手袋を、タウン用に落とし込んだのが、スナワチ×香三堂の革手袋です。※モーターサイクル運転用にはできていません。

えー、この面倒くさい手袋を、注文する方法も面倒くさくてすみません。

「手長/手囲/中指」の数値をミリ単位で正確に測ってください。
スナワチのオンラインストアでご注文の場合は、サイズ選択はできないようになっていますので、購入ページの備考欄に計測したその数値をご記入ください。

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買ってみて「合わなかった」という方は、たいてい計測の時点でなにかを間違えていらっしゃいます。
たまに、注文いただいた数値を見て「これはおかしい」と思って、こちらから問合せをすると「やっぱりちがってました」ということがあります。
面倒くさい手袋は、売る方も面倒くさいのです(※万が一のサイズ交換は無料で承ります。ただし、また数週間お待たせしてしまいます)。

でもやっぱり、フィットする手袋は気持ちがいいものですし、「なかなか合うサイズがなかったのに、いいのに出合えた!」と言っていただけるとうれしいです。
そのフィット感に比べたらオマケみたいなものですが、このレザーはタッチスクリーン対応の特別なレザーを採用しています。
文字を打つのはキツいですが、電話に出るくらいはできます。

裏地にはあたたかい吸湿発熱素材を採用。
片方だけ失くさないよう、クリップ付
今年(2021-22年)はブラック、ブラウンに加え、ワイン色の展開。色彩が暗くなりがちな冬季に、こういう選択もアリでしょう。
測り方がイマイチわからない、という方は遠慮なくお問合せください。
info@sunawachi.com

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今季も、香三堂 檜垣さんに一双でも多くの手袋をつくってもらえますように…。

オンラインストアでどうぞ:

Thanks.


「愛せるモノを、持たないか?」
スナワチ
大阪市西区阿波座1丁目2-2
sunawachi.com

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