見出し画像

(最初は)「質より量」仕事をした方が良い理由をベン図と時間軸を使って考えてみた。

 仕事をする上で永遠に議論になる、「量」か「質」か問題。4月に転職をして職場の環境が変わったこともあり、改めて考える機会が多い今日この頃です。

結論として成果を出すためには、最初は「量」を積み上げ、徐々に「質」にシフトするべき。という立場を取ります。

理由として色々考えられるのですが、タイトルの通りベン図と時間軸を使うと個人的にうまく整理できたので共有できればと思います。

前提

まず、「仕事」上の「量重視」と「質重視」自体、概念として曖昧なので括弧付きの言葉の前提を揃えます。

仕事・・・大きくインプットとアウトプットに別れる。インプットは、仕事で必要な情報や知識を習得すること。アウトプットは、情報や知識を伝達することや、伝達するために必要な資料を作成すること。殊に良い仕事とは、組織や個人の目標に照らして成果に繋がるもののことを言う。悪い仕事は、この逆。

量重視・・・how much(どれだけインプット or アウトプットするか)先行。

質重視・・・what(何をインプット or アウトプットするか)先行。

このように定義して話を進めてみましょう。

ベン図で考えてみる

普段使うこともなかなか無く、高校生ぶりの方も多いと思うので改めて説明しておくと、ベン図とは画像のように、Xの中にa,b...nと集合が示された図です。

見出しを追加 (7)

今回は、「成果に繋げる仕事をすること」が最終目的のため

X = 仕事全体

a = 良い仕事 =効果的な仕事

b = 自分がした仕事

と定義して考えます。

この時、ある定点xでは「仕事全体の枠」と「良い仕事の集合」の大きさや位置は変わらず、唯一変わるのは、「自分がした仕事の集合」の大きさだけとします。では、量重視と質重視ではどう変わるかをそれぞれの場合に分けて考えます。

量重視の場合

まず、量を重視した仕事の場合は最初の定義に照らすと、「どれだけするか?」を重視する考えです。その為、下図のように「自分がした仕事の集合」全体が相対的に大きくなります。これは確率論的な考えも絡んでくるのですが、効果的な仕事の大きさが変わらない以上、自分がした仕事全体の量が大きくなれば、その分良い仕事を包含する可能性も大きくなると言えそうです。もちろん、大幅に外して円が重ならない可能性もあるのですが、例えるならばクロージングが上手くなりたいが、経理の仕事に手を出すような感覚で、なかなか起こり得ないので、ここでは一旦置いておきます。

見出しを追加 (8)

質重視の場合

質を重視する場合は、「何をするか?」を重視する考えの為、量を重視する場合と比べ、相対的に「自分がした仕事の集合」全体は、量重視の場合と比較して小さくなります。そして、「(最初は)質が大事」とタイトルにつけたのはここに絡んできます。つまり、初心者の頃は質が良いと自分が思っていても、実はそうで無い場合が往々にしてある。成功している起業家でも、質の良いものにあたりをつけるのは難しいです。今でこそグローバルで活躍のファーストリテイリング(ユニクロ)柳井さんが、『一勝九敗』を著していることからもわかりますね。最近では、「イモトのWiFi」社長 西村誠司さんの記事でも同様に失敗の多い経営者人生が語られていました。

【イモトのWiFi 社長】「1勝19敗」やってみなければ分からない
https://newspicks.com/news/5766486/body/

見出しを追加 (11)

このように考えると、量を重視した仕事が、質を重視した仕事と比較した時に優れていることが理解できたかと思います。ただし、量を重視することのメリットはこれだけではありません。今回は、定点xでの仕事について考えましたが、今度はここに時間軸をプラスして考えてみましょう。

時間軸をプラスすると量を重視するメリットがより明確に

ここまでは、固定したある瞬間で量と質の議論をしてきました。しかし、現実世界で仕事は、定点に固定されているものではなく、常に変化するものです。イメージ下図のように一定の枠を保ったまま、時間の流れとともに仕事で重要な点も移ろいます。

画像4

つまり、ここまでの議論は立方体の前面=定点xでの話。この範囲だけで議論を終えるのはあまりに拙速だと思います。

「効果的な仕事」集合全体オレンジの円は、会社の事業フェーズ、自身のポジションの変化などに伴って場所、大きさ共に下図のイメージで変化します。

見出しを追加 (12)

しかし、「自分がした仕事」はもちろん場所や大きさ共に変化するものではなく、固定的です。となると、最初に大きな円を描いていた「量重視の仕事」がカバーする範囲が必然的に「質重視の仕事」と比較した時にカバーする範囲が広い訳です。スティーブ・ジョブズの「Connecting The Dots」よろしく、後々になって必要性がわかることも多いということですね。

見出しを追加 (13)

まとめ

少し周りくどい説明になりましたが、ここまでをまとめると以下の通りです。

・「量重視の仕事」は「質重視の仕事」に勝る。

なぜなら、

・初期は何が必要な仕事で何が不必要か分からない。そのため、量を重視することでカバーできる範囲を広げ、確率的に「必要な仕事」をこなす割合をあげるのが一番の近道のため。

・さらに、時間軸をプラスして考えると、ある定点xでは無駄になった仕事も定点yでは役立ち得る。

からです。

とはいえ、人間時間も体力も限られているわけですから、何の仮説も無しに一生量重視の仕事をするわけにはいきません。そのため、まずは量をこなし、良かった点、悪かった点を自身でフィードバックし、それを次の仕事に活かすサイクルを繰り返す。そして、徐々に「あたり」をつけることで必要な仕事の必要なリソースをつぎ込む練習をすることもまた重要であることを添え、文章を締めさせていただきます。

おしまい

いいなと思ったら応援しよう!