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はじめましてのごあいさつ

皆さまこんにちは。ShoPro矯正教育事業グループです。

矯正教育って、聞きなれない言葉ですよね。
なんだろう、と思って目を留めてくださった方、ありがとうございます。

矯正教育とは、罪を犯した人が、社会に戻ったときに再び罪を犯すことがないようにするために、刑務所のなかで実施される教育のことです。
私たち株式会社小学館集英社プロダクション(=長いので通称ShoPro)では、通信教育事業や幼児教室などの教室事業や通信教育事業などを通してこれまで培ってきた教育のノウハウを活かし、再犯しない生活を送るための教育プログラムなどを刑務所の中で提供しています。

日頃なじみのない方が圧倒的に多いと思うのですが、受刑者の大半はいずれ社会に必ず戻っていきますので、皆さんも実は無関係ではありません。
そこで、刑務所のなかでどんなことをやっているのか、どんな人が携わっているのかをもっと多くの人にお伝えしていきたいと思い、noteを始めることにしました。
他ではなかなか知る機会の少ない世界を、少しずつご紹介していければと思っています。


小学館集英社プロダクションってどんな会社?

株式会社小学館集英社プロダクションは、1967年に株式会社小学館のグループ会社として設立し、小学館が生み出したキャラクターをさらに広げていくことから始まったメディア事業と、小学館で作り出された教育教材をさらに広げていくことから始まった教育事業の両輪をなりわいとしてきました。

メディア事業では皆さまもよくご存じのキャラクターの版権をお預かりし、アニメ・映画制作やグッズ制作、イベント開催、通販などを幅広く手掛けています。
 教育事業では、小学館の英語教材をご家庭でご利用いただくためのカセット教材の訪問販売を皮切りに、スクール運営、通信教育、図書館や児童館等をはじめとした公共施設の運営(指定管理者として※指定管理者とは、自治体からの委託を受けた民間の管理者のことをさします)など、子どもからシニア層まで幅広い方を対象に、様々なかたちの「まなび」の実現に携わっています。

そんな私たちShoProの経営理念は、
  “エデュテインメントを通じて、人生をより前向きに、より豊かに!”
です。
“エデュテインメント”とは、「エデュケーション(教育=学び)」と「エンタテインメント(娯楽=遊び)」”をかけ合わせた言葉です。一見、正反対の言葉をかけ合わせたように思えますが、実は重なる部分が多いのです。
 ※詳しく知りたい方はこちらのリンクをご覧ください  ↓


なぜ矯正教育という事業をやっているの?

そんな小学館集英社プロダクションが、なぜ刑務所の中での教育をやっているのか?不思議に思われた方も多いと思います。
私自身も、矯正教育の事業にかかわっているという話を友人にすると、とても不思議そうにされることがよくあります。
 実際、矯正教育事業を始めるときには、社内でも “受刑者への教育なんて企業イメージが悪くなるのではないか”といった大きな反対があったと聞いています。
 しかし、当時の先輩方は「どんな状態にある人でも、等しく教育を受ける権利があるはずだ」と会社を説得して、この事業を始めたそうです。
 その当時のお話や想いは、また別の機会に詳しくご紹介できればと思っています。
 ※当グループの公式HPもよろしければご覧ください  ↓


国と民間が一緒に運営している刑務所ってどんな刑務所?

日本には、国と民間が一緒に運営している“官民協働刑事施設”が全国にあります。
そのうち、ShoProは以下の5つの施設で職業訓練・教育・分類(就労支援などの社会復帰支援を含む事務支援業務)・医療などの業務を担っています。
  ・美祢社会復帰促進センター
  ・喜連川社会復帰促進センター
  ・播磨社会復帰促進センター
  ・静岡刑務所
  ・笠松刑務所
他にも、受刑者の食事や洗濯を担う企業や建物の維持管理をする企業、刑務所内の保安維持を支援するための巡回警備や警備システムを担う企業など、様々な民間企業が得意分野を活かしてチームで刑務所運営に携わっています。

民間企業が関わる刑務所には大きな特徴があり、「更生の可能性が高いと判断された人」が主に集められています。特に、「社会復帰促進センター」という名前が付けられている施設は基本的に初犯(初めて刑務所に入る)の人が入ることになっています。罪名は窃盗や詐欺、薬物などが多く、殺人などの特に重大とされる罪を犯した人は、国だけで運営されている刑務所で厳重に収監されています。


官民協働の刑務所にいる受刑者たちには、更生してしっかり社会に復帰することが強く求められています。
しかしながら、出所をした後も社会復帰には厳しい壁がたくさんあり、その壁を越えることができないと、再び罪を犯すことにつながってしまいます。そして罪を犯す度に、社会に戻ることがどんどん難しくなってきます。
同じ過ちや悲劇が繰り返されず、新たな被害者を生まないために、いまいる受刑者たちが今回限りの受刑生活で済むように、私たちに何ができるのかを考えながら、日々働いています。

おわりに

すこし堅苦しい話になってしまったかもしれないのですが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
これから、刑務所の中でどんなことが取り組まれているのか、そしてどんな人が働いているのか、少しずつご紹介していければと思います。
スローペースかもしれませんが、時々覗いて、「そんな世界もあるんだな」と知っていただけたら嬉しいです。
これから、どうぞよろしくお願いいたします!