『緑』:虹シリーズ
シダちゃんねるをお聞きの皆さん、いつも私の作品を聞いてくださり、ありがとうございます。そして、朗読の時間をしてくださるシダさん、いつもありがとうございます。
作品の背景や、私の事について知りたいとの意見を耳にしましたので、この場を借りて紹介させていただきたいと思います。
私の担当は「緑」でした。
はじめは、葉桜についての物語を考えていました。葉桜の時にすでに春の開花の準備をしている、という内容を考えていました。しかし、緑ではなくピンクになる終わりしか思いつかなかったので、変更しました。
葉桜についての物語も書けたら面白いかもしれません。
主人公の回想シーンは私の実体験です。
私は作品と逆の「赤い絵の具バック」を選びました。私以外に男子で赤を選んだ人は私を含めて2人だけでした。
その時に、緑に変更しようと思いましたが、作品と同じように友人から言われて赤の絵の具バックを選びました。それから、かっこいいものを選ぶようになり、常に人の目を気にするようになりました。
この時の私の実体験を思い出し、全てを反対にすれば緑を軸にした物語ができると思い、作品に落とし込みました。
最後の終わり方は、私の好きな小説を参考にしました。重松清(しげまつ きよし)さんの小説『ナイフ』に「ビタースウィート・ホーム」という短編があります。小説の終わりに、ロシアンチョコレートを家族で行い、主人公がハズレのすごく苦いチョコレートを食べるシーンがあります。苦い経験をしていても甘い生活があるとの表現を苦いチョコレートに表現した内容です。
「緑」の作品の終わりに、通常では悪い方向に受け取れる内容を、反対に良い方向に表現する、重松清さんの表現方法を使いました。
素直になろうともうまくいかない主人公の性格を曲がった緑色のチューブに表現しました。一方で、主人公は、緑色のチューブが曲がった事がきっかけで、うまくいかない事さえも受け入れられる素直さを感じ始めている、という終わり方にしました。
最後に
いつも、朗読をしてくださるシダさん。また、朗読を聞いてくださり、さまざまな意見を行ってくださる皆様、本当にありがとうございます。
皆様が聞いてくださり、反応をくださるおかげで、創作意欲が増しています。
また、物語を紡ぐことで、私自身の過去をひとつずつ昇華できています。このような場所を作ってくださり、本当に感謝しています。
もし、質問などありましたらメッセージをいただければ返信します。
拙い者ですが、今後とも生野大輔をよろしくお願いします。