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山と太陽と月と

それは10月のある日のこと
残暑が残る昼の空の下だった

ぼくの大切な人が
昼の空に浮かぶ太陽と月を見ながら
話していた

山脈は信念のようだね
いつどのような時でも
揺るがずじっとしている

太陽は情熱のようだね
どんなことがあっても
僕たちを照らしている

月は信念のようだね
どんなに深い夜であっても
よりいっそう冴え渡っている

ぼくは初めて昼の空に浮かぶ
小さな月を見た

昼か夜かに関わらず
月は僕たちを見てくれている
そう思うと温かさを感じた

僕はこの日から
昼の空に浮かぶ月を探すようになった
月を見つけるとこの日を思い出し
大切な人の言葉が心に浮かんでくる

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