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仕事の夢を見てしまう

一日中働いている夢です。思い出してみると、何故か大学時代の友達が隣で働いていたり、普段は温厚な人が怒鳴り散らかしていたりするので違和感はあるのですが、その時の僕は本気で働いています。

そして目覚めるわけです。

あっ、夢か......

この絶望感たるや、並大抵のものではありません。仕事をしたはずなのにその分の給料は払われず、起きてまた仕事に行かなければならないのです。なんたることでしょう。寝ていたはずなのに体は重く、精神もくたびれ切っています。

困ったものです。

ですが僕にとっては必ずしも珍しいことではありません。

かつて泊まり込みでシーカヤックのインストラクターのお手伝いをしていた時は、一日中海の上をシーカヤックで漂う夢を見ていたこともあります。しかも途中から命綱であるパドルを海に落としてしまい、遠くの方で誰かが「手で水を掻いて進め!」と叫ぶせいで、僕は全くもって近づかない陸地に向かって、涙目になりながら懸命に水をかく夢です。

朝、夢から覚めると、船酔いの症状まで出ていたので衝撃でした。

ただ、同じ仕事の夢でも今の夢とシーカヤックの夢では種類が違います。シーカヤックは非常に乗っていて楽しく、もちろん嫌なこともたくさんありましたが、総じて考えてみると素晴らしい経験だったと感じるからです。シーカヤックの夢は、いい夢とは言えずとも、少なくとも面白い夢でした。

しかし、今の夢は気分が辟易することしかありません。

夢とは何なのか、色々な人が色々なことを言っています。

聞いたことがあるのでいうと、夢は自分の願望を見せるだとか、夢は自分が本心で恐れているものを見せるだとか、夢とは別の世界線を見せるものだ、なんてとこでしょうか。夢占いなんてものも聞きますよね。

つまり、夢は良いものなのか、悪いものなのか、わからないということです。

僕はそれを考えてはっとしました。

結局は朝起きて、それを解釈する自分が決めることなのかもしれません。

毎日仕事をしているからそれが夢に出てきただけなのに、仕事が嫌だと起きている自分が思ったから、仕事の夢は最悪なものになったと、そういうことです。

確かに、誰かが死ぬ夢を見たとして、それを、「まずい予知夢だ!」と信じて震え上がる人もいれば、「ただの夢だ」と気にしない人もいますし、「夢で死んだということは、現実では生きるということだ」とポジティブに考える人もいます。

なるほどそう考えると、できればいい夢を見たいということが前提で、起きている今、仕事をポジティブに捉えることが、夢を悪いものにしない鍵だということですね。

ですが無理です。「やった!夢でも仕事ができた!嬉しいな!」とはどうしたって思えません。

仕方ありません。ならば夢そのものをコントロールしてみましょう。

次、仕事の夢を見ることがあったら、全神経を集中させて、仕事場を破壊し、人々を蹴り飛ばす夢を自分で作り上げるのです。そうしたら、朝起きた時に感じるのは、忌々しい仕事場を破壊してやったという爽快感です。しかも、実際には何もしていないので、罪に問われることもありません。仕事漬けの日々を生きている僕ならば、それくらいの夢改変は可能なはずです。

そうしましょう。

夢は解釈次第です。いい夢だと解釈できるような夢を、今の僕なら作れるはずだと、そう結論付けました。

とかいいつつ、現実の世界を夢だと思って暴れ回り、逮捕。なんてオチになったら最悪ですけどね。

終わり


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