中国にきたぞ⑥ 蘇州②
水の都にやってきました。蘇州の平江路です。東方のヴェネチアと呼ばれていたのも納得の、水と都市の共存です。
どうでしょうか。いいですよね。
かつてはこの運河の上をするすると船が通り、町を賑やかせていたのかと考えると、その時代が見られないことが少し残念です。趣の残る美しい町です。
しかしここもまた、寒すぎるんですよね。毎度寒いという感想ばかりで申し訳ないんですけど、言いたくなる寒さなんですよ。これからも言います。どうしてどこもかしこもこう寒いんですかね。そんな寒さが原因なのか、観光船乗り場は閉まっていて、運河には船の一つも浮かんでいませんでした。OMG!まぁ、船という邪魔者がいない分、綺麗な水面の写真が撮れたということで許してやりましょう。
この年季の入った建物の壁と、歴史がありそうな垂れ下がった木に挟まれた水路、美しいです。一直線に続いていて、もじ僕が魚だったなら、ここを真っすぐに突き進むことを日課にするでしょう。
観光客がたくさんいました。比較的狭い路地がずっと続き、左右にお店があるので、人間の渋滞が発生するのは仕方がないですよね。中国の別の場所からの観光客だと思われるので、蘇州が国内旅行の定番地であることも見て取れます。
日本と同じです。有名なスポットに行くとこれですよ。「有名、映える」と評判がたつや否やすぐさま人が押し寄せてSNS用の写真を撮りまくるんですから。黙々と生身の体だけで絶景を楽しむという矜持は失われてしまったのですか!……と、人混みに入り込む力が残っておらず、橋に昇るのを断念した僕が言っております。
安心して欲しいのは、この平江路、他にもたくさんの有名で趣深い橋がありますので、細かい歴史的背景が気にならなければ、邪魔者が入らずに写真を撮れると思いますよ。
続いてグルメです!
先程も言ったように、屋台やお店が左右にずらりと並んでいて、しかもかなり長い距離続いていて、まるで年中無休の夏祭りにきている感覚にさせられます(寒いけど)。
上の写真は、様々な味のおまんじゅう?もち?です。上から青餅、小豆、金木犀だった気がします。彼女が地元のおねえさんと交渉して買ってくれました。彼女にねばねばだよ、と言われたのですが、僕の知っているねばねばより遥かにねばねばしていて、中国のねばねばの洗礼を受けた気分です。このねばねばがいい噛み応えを与え、いい噛み応えが味を際立たせ、満足度の高い一品になっていました。ねばねばという言葉をたくさん入れると、文章もねばねばしたものになっていっている気がします。
鳥の、足です。
鳥の足だけズラリと並んでいる光景は衝撃的ですが、味は酒を飲みたくなるようないいおつまみの味。彼女が美味しそうに頬張っているのを見て、僕がもしチキンになって足をこの店で調理されることになったら、彼女にぜひ食べてもらいたいな、と本気で思った自分が出現しました。なんなら、今すぐお店に入っていって「彼女に食べさせてやりたいので、この足を調理して下さい!」と言おうかとすら思いました(さすがにキモイか)
これが格別。
俗に言う上海蟹こと、秋の味覚の蘇州産カニを麺に絡めて食べる絶品料理です。高級食材ですので、100元~と中国物価の中では高めの料理ですが、値段にふさわしい美味しさがあります。元々カニが食べれない性質の持ち主だった僕ですが、この料理を食べる時だけはカニを克服できることが判明しました。濃厚で、けれどクセが強すぎなくて美味しいんですよ。
上に陣取っている白いものは糖水と呼ばれる広東料理の有名なスイーツです。ここで頂いたものは、甘さが控えめな杏仁豆腐を食べているように感じました。さっぱりとしていて、カニとの相性抜群でした。
再び登場、我らが梅花糕です。これが焼かれているのを見るだけで体が温まるように調教されてしまいました。
今回は前回食べられなかった小豆味を頂きました。
最後はおぞましい写真で締めくくりたいと思います。
一見ただのフルーツ店で、日本では見たことがない種類のフルーツもあって面白いなと思われるでしょうが、右下、恐ろしいフルーツが映っているのがわかるでしょうか。
ちょっとこれ、怖いんですけど……!
僕の友人の、とあるデブの笑顔にそっくり、いやとあるデブの弟の笑顔そっくりの顔をしたフルーツが並んでいるんです。
そもそもこれはフルーツなんですか?なんなんですか?知っている人がいたらぜひ教えて下さい!
続く