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漫画感想『宇宙兄弟44巻』

僕のバイブルと言っても差し支えのない宇宙兄弟が、いよいよ終盤に差し掛かり、とんでもない展開になっています。

ネタバレあり


1 危機

前巻の感想でも言ったかもしれませんが、宇宙兄弟らしからぬ危機が訪れています。宇宙兄弟は、心の気づきを与えてくれる展開が特徴的で、アクション映画のような大ピンチは滅多に訪れないのですが、日々人が月面で行方不明になって以来の大ピンチです。

なんと今度はムッちゃんが、宇宙で遭難してしまうのです。宇宙服を着たまま、月面の周回軌道を漂うという、想像するだけでゾッとする展開です。

前巻にも増して、僕は過呼吸になるんじゃないかという心臓の状態でページをめくりました。しかも電車内で。

2 なんでこんなに怖いのか

宇宙兄弟なんだからどうせ大丈夫だろう、という安心はありません。

それはやっぱり、宇宙兄弟に登場する8割以上の人間は超有能な人間だからです。余裕で二カ国語、三カ国語を話し、宇宙に関するあらゆる知識をインプットしています。それどころか人間的にもできた人たちばかりで、緊急事態でも我を忘れることなく冷静に行動できます。

そんな奴らが頭をフル回転させ、これがベストだと思える道をとって尚、宇宙という未知がその上をいくというのが、とてつもなく恐ろしいのです。

完全に絶望していた時に突如謎の光が来て助かるなどという漫画的希望はなく、ほぼ確実と思われる絶望の中で、人間の叡智だけでムッちゃんを助け出さないといけないのです。

この現実感が非常に恐ろしいです。

3 じれったい

世の中には数多の作品があり、サブスクもあるので、次々に別の作品を読むことができます。ドラマの続きが気になる時は別の作品を観て気持ちを紛らわすことなど余裕です。しかしながら、僕にとって宇宙兄弟は違います。続きが気になって、他の作品では解消できない欲求に駆られることがあります。今もそうです。ブログを書くつもりなんてなかったのに、続きを読みたいがあまり気づいたら書いていました。

そういう作品があるっていいですよね。皆さんにもきっとあるはずです。続きが気になりすぎて時々頭がおかしくなりそうになる作品が(ハンターハンターとか)。

宇宙兄弟45巻、待ち遠しいです。非常に、とても。


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