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短編小説『Jump』

人間ができる行動の中で、最も後戻りができないこと。ジャンプ。

歩いていたら止まることができる。
走っていても止まることができる。

けれど一度ジャンプをしてしまったら、着地するまでは何もできない。
ジャンプしてから途中で止まることはできない。
例え下に針山があることに気が付いても、下が何もない空間で落下死することが確実視されていたとしても。


しかし、ジャンプとは、人間ができる行動の中で、最も遠くに行くことができるものでもある。

平面を動く「歩く、走る」と違って、ジャンプをすれば、上と言う三次元の高みに触れることができる。目の前に障害物があっても、ジャンプをすれば乗り越えられる可能性がある。

歩いて、走っているだけではダメだ。人生にはリスクをとってでもジャンプをしなければならない瞬間がきっとある。ジャンプこそが、人生を彩る鍵になるのだ。

というわけで、バイトを飛んで、競馬でも行くとするかな。
今日はリスクをとってでも、大穴を狙いに行くぞ。


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