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(飲み会)楽観と絶望
僕の友人に、デブとサイコパスという狂人がいることはご存知でしょうか。知らない方は以前のブログもぜひ。
ま、知らなくても大丈夫です。要は友達にデブとサイコパスがいるということです。
この日は、久々に二人と飲みにいくことがありました。
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飲みに行く前に、近所のうどん屋さんに行きました。3人ともたいして行ったことがないくせに、思い出だけは何故か豊富にあり、常連みたいな雰囲気で店に入り、店のシステムがわからず、3人揃って説明を受けた次第です。
ここで腹ごしらえをして、お酒に備えようというわけです。
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今回の飲み会には名目があり、それはサイコパスが卒論を終えたことのお疲れ様会でした。
しかしこのサイコパスは、この世に生を授かってから今に至るまで、人生に希望を見出せたことがありません。大仕事を終えたから喜べばいいのに、「これは次の絶望の始まりに過ぎない」とかなんとか。瞳の奥に光はなく、背中は悪霊が取り憑いているかの如く、ひん曲がっています。
そういう彼を見ながら酒を飲むことが、僕の至極の楽しみの一つだと気づいたのはつい最近のことです。他の誰かの絶望には当然心配や励ましたい気持ちが芽生えますが、彼が語る絶望はいい酒の肴になるのです。
「この世界で俺が1番辛い」だなんて言い出しますから、笑いが堪えきれません。
友情です。
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一方、デブというのは、(最近ジムに行ってデブからの脱却を図っているようですが、大丈夫、結局トレーニングに飽きてデブに落ち着くはずですから、デブという呼び名のままで問題ないはずです)、サイコパスとは真逆の人間です。
というのも、こいつは生まれてから今日に至るまで、頭脳を使って何かを深く考えたり、考えすぎて絶望に陥ったことなど一切なく、狂気の楽観主義と運だけで生き延びてきた、ミスターサタンやラッキーマンの類の知的生物なのです。
こいつの場合、将来への不安がまるでありません。今だけを必死に生きている、とかならまだかっこいいのですが、こいつが未来を語る時は、何故か基準になる自分が完全究極生命体になっているので、やれ半年で月収千万だとか、やれマジンザハンドを習得できるだとか、とんでもないことを言い出すのです。ゴットハンドもできない奴がマジンザハンドなんてできるわけがないんですよ全く。
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まじで美味しい
サイコパスとデブがあまりに対極にいるので、二人を足して2で割ればそこそこマシな人間が完成する気がしてきますね。
そんなわけで僕は二人のおかしな人間を上手くコントロールする完璧な存在なのです。私こそが完全究極生命体なのです。えぇ、間違いなく。
3人で揃うのは久々でしたが、相変わらずサイコパスは人生を憂いていて、デブは何も考えていなくて安心しました。
僕が本当に楽しいと思う飲み会は、くだらなさすぎて何の話をしたか覚えていないか、覚えていてもしょうもなさのあまり言うのも憚られるような、雑多で笑える飲み会です。この狂人二人と飲むとそれらが得られるので、形だけですが謝辞を述べておきましょう。
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デブがラーメンを食べに行きたいと言い出しました。家でご飯を食べ、一緒にきしめんを食べ、飲み屋で4千円分飲み食いして、それでラーメンが食べたいと言い出すのです。デブやん。
結局空いている店がなかったのでコンビニに行ったのですが、デブはそこで大きい焼きそばを食べていました。デブやん。
かと思えばサイコパスは2リットルの水を脈絡なく買い出す始末で、気狂いも甚だしいですね。
飲み会の締めくくりに、近所の展望台で夜景を見ました。綺麗な夜景も、2人と見ると魅力が減りますね。
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