台湾1人旅行⑥ 淡水の風景
1 淡水駅
赤レンガ倉庫を彷彿とさせる横に広い駅です。清潔に保たれており、清々しい海風がダイレクトに感じられるようでした。
駅の前は開放的な空間が広がっており、日本だったならば、誰かがスケートボードを乗り回していそうです。この木々の向こうは海です。思ったより静かで、そこまで発展していない海沿いの雰囲気を感じました。僕がかつて住んでいた津市の海沿いや、愛知県の碧南あたりの雰囲気と似ています。
レンタルサイクリングが人気なようで、風を浴びながら自転車を乗り回している人が多くいました。僕が空を眺めてぼーっとしていると、自転車に乗った輩と激突しそうになりました。徒歩と自転車の共存にはまだ時間がかかるようです。
2 淡水老街
前回のブログで話題にも出した、グルメストリートです。一階部分が店になっていて、二階部分は普通のビルのように見えるのがいいですね。日本ではなかなか体験できない雑居リゾート感を感じることができます。
店への勧誘がそこまで多くなく、じっくり物を見る余裕を与えてくれる部分は、日本に少し似ています。
写真の中央に黄色の線が目立っていますね。観光客が群れて屋台を巡るのは目に見えているのに、ここは普通の道路です。バイクが雄叫びを上げて通っていきますし、時々は車も容赦なく突っ込んできます。もちろんドライバーたちも人を轢こうとは思っていないでしょうか、僕の運がよかっただけで、一日に三人くらいは衝突事故を起こしているのではないでしょうか。
3 海沿い
待望の海です。海の匂いは日本とあまり変わりません。根っからの海派の僕は、海を見て、潮の匂いを感じて、心が洗われたような気持ちになりました。
淡水駅や淡水老街がある場所は、海からやや内陸に入り込んだ地点にあるので、向かい側の土地が見えます。もしかしたら淡水も混ざっているかもしれません。
金色水岸と呼ばれる観光スポットです。夕陽と水面のセットが海の醍醐味ですから、恐らく黄色に照らされた海岸故に、金色水岸と名付けられたのでしょう。
4 淡水3D彩繪階梯
ヤマト運輸が台湾の地でも必死に荷物をお届けしていました。
インターネットで調べて興味があった、淡水3D彩繪階梯に行ってきました。大通りから逸れ、狭い小道の階段を上った先にあったので、もっと大々的に観光スポットとして推されていると想像していた分、少々驚きました。
こんな感じで、レンガの壁に色鮮やかかつ迫力のあるタッチで絵が描かれています。
ただし、淡水3D彩繪階梯と一度皆さん検索してみてください。そこに出現し光沢ある美しい絵の数々と比べると、僕の目の前にある絵は、落書きといっても差し支えのないような出来に感じてしまいました。ややがっかりです。
恐らく、皆さんが持っているカメラや、撮影技術がよかったのでしょう。そもそも、僕以外一人もこの絵を見にきていた者がいなかったので、実はもう旬を過ぎた観光物なのかもしれません。
このような細道を抜けた先にありました。赤のコーンや、立ち入り禁止テープの成れの果てが落ちていたので、想像するに、落書きをする輩や、壁を傷つける奴らが出現し、この美しきアートを汚していったのではないかと思います。
5 猫
淡水3D彩繪階梯をさらに上へといくと、擦れた民家、朽ち果てた建物の残骸が広がる、どこか寂しい場所に到達し、物静かな雰囲気の中で野良猫たちがのんびりと暮らしていました。
一番右の猫のポーズがじわじわきて好きです。脚をくんで偉そうにしているように見えます。
6 淡水の夕暮れ
淡水はとにかく夕暮れが人気で、カップルや家族づれが、陽の沈みを見にきていました。
確かに金色水岸の名前は伊達ではなく、雲がやや邪魔ですが、黄金色の地平線が奥の方に広がっていて綺麗でした。少し高くなってきた波の躍動感も気に入りました。
台湾のヴェニスと呼ばれるのも納得の一枚です。
しかし、いくら平日とはいえおかしいと思っていたんですよ。観光客が少なすぎやしないかと。お店に並んでいる人も少ないですし、夕陽を見ている人もあまりに少ないのです。淡水は思ったより不人気のスポットなのかな、と思ったくらいです。日本人にはまだあまり知られていないスポットらしいですが。
妙に風が強くて、時々小雨も降っていたので、天気が悪いから人がいないのかな、とも思いました。けれども、上の写真のように、素晴らしい夕陽が町を照らし、虹も見えるくらいではあったので、この程度で観光客が減るのもおかしな感じがしました。
僕は相変わらず愚かな人間です。
天気予報をまるで見ていなかったのです。
台湾に台風がきていました。
続く