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9月に読んだ本

さっそく本題に入っていきます。

読んだ本

一発目からあまりこのようなことは言いたくないが、ハズレだった。小論文をどのように書けばいいのか、どのように考えればいいのか等を期待していたが、「映画をみて他に思いをめぐらす力をつけよう」とか「人生の真髄を表す童話を読もう」とか何言ってるんだと思ってしまった。実践編でも学校の授業案みたいな感じで受験生より教員に向けて書いているのか誰を対象としているのかわからなくなってきた。個人的には正直時間の無駄だったと感じた。(別に著者が嫌いというわけではありません)


プロの落語家が意識していることが教育現場にも活きるということを説いた1冊。例えば、授業のまえに「まくら」を使う、「手振り」と意識してみる、独りよがりな講演会はしない等々。読んでみて基本的なことが多いなだという印象。よかった部分としては怒りに主導権を握られないために「怒りそうになったら6秒かぞえる」ところかな。本書の「おわりに」では小学校の先生向けにと記載があったので、小学生には効果的なところは多々ある。中高生にも使えなくはないが、汎用的ではない気がする。
 これを読んで思ったことは落語見に行ってみたいってこと。(笑)



構造主義の生みの親とされているレヴィ=ストロースに焦点をあてて構造主義とはなにかについて書かれている。構造主義にかかわる人物はフーコーなど他にもいるが、本書ではあまり触れていない。
 「はしがき」では、中学生や高校生にでも読んでもらえるようにと予備知識がなるべく必要のないと書かれていたが、構造主義を学ぶための1つ目の本としてはあまり適切ではないと思った。つまり初学者にはわかりにくい(自分の理解力がないということだと思う)。内田樹の「寝ながら学べる構造主義」の方が分かりやすいし、内容もある程度かぶっているのでそっちの方がオススメかな。


ここまではいまいちなものばっかだけど、この本はよかった。何がよかったというとただ小説の中で使われている技法や批評理論を紹介するのではなく、『フランケンシュタイン』の作品を通じて批評理論を確認することができるところ。批評理論の類の本は割とあるけれども、批評理論を紹介するだけだとか、色々な作品のほんの一部を抜粋して解説するものが多い印象がある。しかしこの本は『フランケンシュタイン』だけに絞り、小説の技法と批評理論を解説してくれている。1つの作品に絞ってあることでそれぞれの理論を当てはめたときの印象が変わってくるため、その比較ができるのが面白い。
もちろん、小説の技法の部分もよかった。特に「ストーリー」と「プロット」の違いが曖昧だったので、違いがよく分かった。
『フランケンシュタイン』を読んでないとこの本読めないのではないかと思う人もいるかーもしれない。その部分に関しては、「ストーリー」と「プロット」の章に簡単にではあるが、大まかなストーリーを掴むことができるため、大丈夫。(『フランケンシュタイン』を読んだ方が頭には入りやすいかもしれないが、、、)
割と近い本だと小林真大の「文学のトリセツ」があがるが、あれは批評理論に焦点をあてており、小説の技法はなかった気がする。


小論文・論文・レポートの違いとは何かから入り、第1部では構成の立て方、第2部では論文・レポートを書く際に気を付けるべきポイントを学ぶことができる。
 個人的によかったのは第2部の方。論文で避けなければいけない表現や論文でよく使われる専門用語を使い方等が書かれており、自分が無意識にやってしまっている誤った表現に気づくことができた。
 この本のいいところは上記にあげた以外に各項に課題と練習問題がついているところ。まず、課題に取り組み、そのうえでどんなことに気を付けるべきなのかをみていく。そして最後には確認問題がついているため、学んだ内容が理解しているかどうかを確認できる。
インプットだけに終わらず、アウトプットができるところは非常に良かった。
 論文を書く人だけでなく、大学のレポートをどのように書いていいのかわからない大学生にもオススメできる一冊。もっとはやくに出会っておけばよかった。
 今年の2月に新版がでたらしいが、そっちの中身とどう違うのかはわからず。


ここから宣伝になります。
自分の知人が書いた本ということで読ませてもらいました。
大場氏が10代の経験から教育をうけることができない子どもたちに出会い、そういった人たちをなんとかしたいという気持ちから教育とメタバースをかけあわせた教育事業を行っています(間違っていたらすいません)。
メタバースについては正直あまり詳しくありませんが、将来教育に携わる身として教育現場におけるメタバースの可能性や教育の機会が限られた子どもたちにどのように学びの場を提供するのか考えさせられました。
なんでこの本を書いたのか、筆者の思いが特に書かれている「あとがき」だけでも読んでみるといいと思います。
本書は60ページ程度で20分~30分程度で読めちゃいます。しかも無料ですので、興味ある方は上のアマゾンに飛んでみてください。


またまた宣伝すいません。
主人公ユイトは不慮の事故により亡くなってしまうが、起きると死神がいる世界に来てしまう。5人の死神から人生における大切なことを教えてもらい、再び生きている世界に入りなおすという話。
あくまでも憶測だが、著者が教育でメタバースをやるきっかけとなった原体験がこの本を通じて書かれていると思った。
上記の『Me and “Me”:WEB4.0時代の未来教育』とはまた少し異なり、本書はメタバースを使うまでの著者がなぜ教育に携わろうとしたのかというところに焦点をあてている。
この本も60ページ程度で20分~30分程度で読み終わる。もちろん無料。
こちらもぜひともアマゾンのリンクから読んでみてください。


主人公の海野雫は30代という若さで余命宣告をされてしまう。最後の余生を楽しむために瀬戸内の島にある「ライオンの家」で過ごすことを決める。そこでは毎週日曜日に入居者がリクエストできるおやつの時間がある。最初、雫は自分のリクエストを出せずにいたが、マドンナやタヒチ君、六花、同じ入居者との出会いから心境が変わっていく。そして雫はなにをリクエストしたのかはぜひ読んでみてのお楽しみ。
この小説では「死」や「人生」をテーマ作品ではないかなと思う。「死」と聞くと怖い、孤独、残酷という嫌なイメージがあるかもしれない。しかしこの本を読むと「死」に対する印象が大きく変わる。自分の人生に悔いがないようにどう残りの人生にむきあっていくか雫に感情移入しながら読んでいた。感動の1冊。


タイトルをみるとコンビニの中でいろいろな事件が起きるギャグより?と表現していいのかわからないが、そんな風に読む前までは思っていた。
しかし読んでみると全然違う。
結婚も就職もせず、アルバイトで何十年もコンビニで働く古倉恵子。彼女は幼少期から周りとは少しかわった子だった。そんな子が成長し、ずっとコンビニで働く。コンビニの店員になることで彼女は「普通の人間」になれる。いや、架空の人間というべきかもしれない。コンビニでは「常に変わらないもの」でいなければならなく、「異物」は排除される。今の時代、「多様化」と言われるけど、「普通」というものが分からなくなっている気がする。そもそも「普通」ってなんなのか哲学にいきつくような1冊だと思います。
自分の生き方や考え方を見つめなおす契機にもなると思う。
社会の中でどう生きていけばいいのか、人間関係どう向き合ったらいいのか、この本からなにかヒントが得られるかもしれません。


おわりに

最近小説に読むのが楽しく、つい小説に手を伸ばしてしまう、、、
新書や研究書などにももっと読まねばと改めて思った9月。後期がスタートするということもあり、心機一転でまた頑張っていこう。

なにかおすすめの小説があれば、コメント等で教えていただけると嬉しいです(笑)
お気づきの通り、有名どころから読んでいるミーハー野郎なので(笑)

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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