新大学生へ。一人暮らしはするな。

 今年から大学生になる高校生に1つ助言を送りたい。「一人暮らしをしないでいいならするな」だ。
 
 当然一人暮らしを有効に活躍出来る人たちもいる、というよりそういう人の方がどちらかと言えば多いとは思うが、一人暮らしには人間をダメにする危険性があることを伝えたい。真面目で怠惰な人は特に危ない。
 
 一人暮らしの何がダメかというと以下の通りになる
•引越しが大変
•家事と大学生活の両立が大変
•孤独になる危険性
•金がかかる
•何よりもする必要性がない

 一つ目の「引越しが大変」だが、これはかなり重要なことだ。大学生活は始めが大切だ。ここでサークルや部活に入れるかでその後4年間が決まると言ってもいい。引越しによる肉体的精神的疲労というのは、大学受験で燃え尽きた人にとってはとてつもない負荷となる。やる気が出ないのに大変な作業をさせられ、回復が追いつかないまま入学を迎えることになる。そしてサークル部活に入り損ねると、その回復途中が大学生活のHPの最大値になる。よほどの出会いがなければ数年かけて毒状態のように徐々に(しかも自覚症状が薄い)HPは減り続けることになる。

 二つ目の「家事と大学生活の両立が大変」は前述した毒状態を作り出す要素の一つとなる。基本的に一人暮らしでは炊事や洗濯、つまり家事は自力でやらなくてはならない。米を炊く、食材を切り調理する、皿に盛り付けて運び、食べ終わったら洗う。野菜炒め程度の簡単な料理であってもこれはそこそこに面倒臭い。外食しないなら、それを1日最大3回やることになる。また洗濯も面倒だ。洗濯に水道を利用しているときに他の水道を使うと水の出が悪くなるから同時に使えないし、時間がかかるからそのうち忘れてしまい、思い出したときには夕方で干す気が失せ自己嫌悪に陥る。これらの作業を大学の勉強と同時にしなければならないのは割と疲れる。最大HPが減っていれば尚更だ。

 三つ目の「孤独になる危険性」だが、これは運良くサークル等に所属できなかった人に該当する危険性だ。実家から通うならサークルに入らなくても家族という集団には所属することができる。本当に孤独になることはない。しかし一人暮らし状態ならそれで一人ぼっちになる。孤独の何が危険かというと、精神的に躓き挫けるようなことがあっても誰も助けてくれないということだ。孤独というのは言わば命綱なしで登山するような状態であり、もし崖を登っているときに手や足を滑らそうものならそのまま地面に着くまで落ち続けることになる。当然痛いし場合によっては致命傷になる。その上そこから自分1人で回復しなければならない。こんな無駄で危険なことになる可能性を一人暮らしは有している。

 四つ目の「金がかかる」は説明がなくとも想像出来るかもしれない。1人分というのはコスパが悪い。食品はまとめ買いした方が安いし、家族で消費するなら食材を腐らせることも少ない。1人のために家電や部屋を用意するのも無駄だ。特に家賃はその最たるものだ。実家で生活していればそもそもかからないものを態々出費しているということだ。

 五つ目の「必要性がない」だが、よく考えて欲しい。君達は家族という集団で生活してきたわけだが、果たしてそれは自立した生活だったのか。言ってしまうがそんなことはない。家族は互いに依存しあって生きている。専業主フがいる家庭なら大黒柱は主フの家事に、主フは大黒柱の稼ぎに依存している。共働きでも、片方が多く稼ぎ、もう片方の稼ぎが少ない方が多めに家事をすることでバランスをとり依存し合っている。(男なら特に)自分1人で家事が出来る必要性はないし、必要性が出てきたときに身につければいい。人間が1人で生きるのは複数人で協力して生きるより大変だ。だから結婚するし子供を産むし、社会を形成する。自立というのがそもそも人間の能力を過信した思い上がった考えである。

 大学進学予定の高校生(特に燃え尽きている人)は今一度考えて欲しい。一人暮らしは本当に必要なのか。親にやれと圧力をかけられて仕方なくするのであれば絶対にしないでくれ。99%失敗するから。私が保証する。

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