恋愛が出来ない人間の自己分析
まずここでいう恋愛が出来ないとは、恋愛が下手ということではなく、初めの一歩にすら届かないという意味です。
私は恋愛に強い関心を持てない。興味がないわけではない。漫画や小説の恋愛描写に興奮することはあるし、友人が誰かと恋愛関係にあることを羨ましく思うし、ある女性を他の人より特別魅力的に思うことだってあった。だけどそこで終わってしまう。ただ気持ちの昂りがあって終わる。かわいい美しいと思った先の欲が浮かんでくれない。多分普通の人はその魅力的な人と一緒に時間を過ごしたいとか、セックスをしたいだとかの衝動が生まれるんだと思う。私は思いがそこまで続いてくれない。何故なのだろうか。
一つは経験のなさがあるだろう。好きな人と過ごすということがどういうことなのかを私は知らない。知らないことを強く欲求するのはとても難しい。普段自分で作ったりファミレスなんかで頼める料理は食べたいと思えるけど、じゃあフランス料理を食べたいと思えるかというとそう思わない。
もう一つは自分の能力を知っているからこその不選択。良い感じに取り繕って言えば責任感の強さとも言えるかもしれない。知らないので推測するしかないのだが、おそらく恋愛をするには適度な協調性(つまりどこまで土足で踏み込むかの見定め)と誠実さ(飽きたり蔑ろにしない)が必要なのだろう。これは私にはない。距離感は遠すぎるか近すぎるのどちらかだろうし、ずっと相手のことを思いやる体力はないだろう。不向きならばやらない方が自分のためにも相手のためにも良い。そういうことである。
おそらくこの2つが出来ない原因だろう。別に恋愛が出来ないこと自体には大きな失望や不満はない。そういうものだと思える。ただ問題なのは、普通の人々がそれで埋められる欲の器、その不足分をどうやって埋めれば良いのかということである。これはあまりに難解すぎるのでまたいつか考えようと思う。