『終わらない歌』の「君」は誰なのか
コロナに限らず政治が動くたび、事あるごとに理想とは程遠い世界が嫌いになっていくが、そういうときにブルーハーツは落ちた精神に効くことがある。最近聴いているのは『終わらない歌』だ。くそったれの世界、すべてのクズどもと直球な罵倒がありながら、明日には笑えるようにと不満も怒りも吐き出しながら最後はそれらを許して自分の人生のために前を向いている。悟りとはこういうものだろう。私には無理だが、そういう風になりたい。
ところでこの『終わらない歌』で気になっているのは歌詞に出てくる「君」という存在である。最初から出てくる「君」だが、2番では「馴れ合いは好きじゃないから、誤解されてもしょうがない。それでも僕は君のことをいつだって思い出すだろう」とある。解釈としては
・xxxx扱いされた僕と同じように、誤解されてしまった「君」
・誤解して僕をxxxx扱いしてきた「君」
の2つがあると思う。作詞者はどちらのつもりで書いたんだろうか。別に曲への評価は変わらないが、謎があれば気になるものだ。
「君」が変われば「彼ら」も変わる。一つ目の「君」の場合は、「彼ら」は僕と「君」の共通の抑圧者であり、2つ目の場合は、「彼ら」は僕を遠くから眺めるだけで助けもしなかった傍観者になる。どちらなんだろう。