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三角形の世界をまんまるに。#第92回継塾

令和3年4月21日晴れ

今日は私が主催する月に1度の古典的マーケティング理論の無料勉強会、第92回継塾の開催日でした。今回もズームを使ってオンライン開放しており、北は栃木県の那須塩原から、南は北九州までの幅広い地域から、またリアル会場では中学生が2名も参加されるなど数多くの方と共に学びの時間を持ちました。今回のテーマは「ミッション」。使命とは立場や役割、世界観などから生み出されるものであり、人それぞれ違うのを前提に、参加者の皆さんに自分が持つパラダイムとミッションの発表をしてもらいました。それらの発表を聞いて私自身も非常に素晴らしい気づきをいただけたので備忘録がてら以下にまとめておくことにします。

missionはパラダイムに由来する

ミッションを考えて発表してもらう前の段階で、まず整理してもらったのは今現在、自分が存在している立ち位置や立場、世界観をもとにした自分自身のパラダイムです。「キャシャーン」なる昔のアニメでタイトルコールの際に「俺がやらねば誰がやる」と主人公が使命感を語る作品がありましたが、使命とはその時に置かれている周りの環境や世界への向き合い方によって発現するものであり、極端に言えば、本当に平和で誰もが幸せな世の中になっていたとしたら使命なんてものは必要なくなります。地域や社会に存在する解決したい問題や助けたい人、守るべきものがあるからこそミッションを感じるわけで、その意味ではミッションを考える時に現時点での世界観やパラダイムを確認する必要があると思っています。

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ファクト(事実)はどこにある?

新型コロナによるパンデミックは世界に劇的な価値観の転換をもたらしました。日本人が大好きな集団、団体行動が忌み嫌われ、ECOだと言われていた公共交通機関の利用は悪で、ビジネスにおけるロケーションが良いとされた都市部での事業はパンデミックが起こる世の中では高いリスクがあることを露呈しました。世界中の多くの人がパラダイム転換を余儀なくされる中で、心のよりどころとなる正しいものが非常にわかりにくく、先行き不透明で不安定、複雑で曖昧な世の中へと移ったのは誰もが感じているところではないでしょうか。そんなファクト(事実)がどこにあるのかさえわからない中、何を正しいと信じて、何を問題視するのか、どのような世界観を持っているのかは自身が掲げるミッションと深い関係があります。

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作られた事実(結果)

今日の勉強会のイントロダクションで、ファクトフルネスという世界的ベストセラーを基に考案された「チンパンジークイズ」なる3択で事実はどれかを答えるクイズに全員にチャレンジして貰いました。このクイズは何の知識もなく、無作為に答えるチンパンジーでも(3択なので)30%は正解を出す(はず)にもかかわらず、敏感に情報収集をしている人ほど正解率が低く、チンパンジー以下になると揶揄されるように作られています。今日もクイズにチャレンジしたほとんど全員が自分はチンパンジー以下だと嘆き、苦笑しておられましたが、実はここにはファクト(事実)はなく、恣意的に作られた結果があるだけです。要するに、常に事実は作られるのです。その前提をもとに、参加者の皆さんには自分が信じるものは何か、その中で使命は何かを答えてもらいました。以下に関連の記事を転載しておきます。

『ファクトフルネス』チンパンジークイズ=https://factquiz.chibicode.com/

俺のミッション

ちなみに、私のパラダイムは見えないモノにこそ価値があるというもので、「良いモノ作り」をするには、「良き意図」を持った作り手が関わる必要があり、そのようなものづくりこそ目に見えるだけではない価値をユーザやマーケットに認められると考えています。私のミッションは良き意図を持った作り手を育て、良いものづくりを次世代に引き継ぐことであり、そのために神戸で大工を正規雇用した工務店であるつむぎ建築舎、また一般社団法人職人起業塾では現場実務者向けの研修事業、現場人事制度のコンサルティングや現場改革担当の顧問としての活動を全国で行っています。これらは単に営利事業として行っているわけではなく、20年以上前の起業した際に掲げた私のミッションを遂行しているに過ぎません。

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未来は子供等が担う

そんな私の事例の後に続いて参加者が次々に発表されました。そもそも、この継塾は原理原則に沿った古典的マーケティング論の勉強会でありますので、信頼関係の構築による生涯顧客の獲得とその関係性を持続するための心構えや仕組みを整えたり、他社が行っていない社会を良くする問題解決の力を身につけて新しい顧客を獲得する、その二つの取り組みで自社独自のマーケットを作る実践の会です。表面的に目に見えない「在り方」を正すところから構築しようと志す人たちが集う会だけに似た様なパラダイムの人が集まっているのは当然ですが、とにかく、現在、陽の目を浴びていないモノづくりの作り手やオタクやコミュニケーション下手ではあるがキラリと光る価値を持っている人に光を当てたい、との意見が多かったように感じました。中学生の少年2人を引率されてこられた佐藤パパが「三角の世界(ヒエラルキー型)をまんまる(多様性を認め合い、循環型で共存する)世界にしたい、そのために学校を始めます!」と言われたのには大きく共感しました。なんでも、近いうちにフリースクールを作るクラウドファンディングを立ち上げられるとのことで、日本の未来は、子供たちが担っているというファクトに私も微力ながら応援したいと思った次第です。「人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。しかも一瞬早過ぎず、一瞬遅すぎない時に」との森信三の言葉をじんわり味わう事が多い今日この頃です。

◆四方良しの世界を作る株式会社四方継のHP:
https://sihoutugi.com
◆一般社団法人職人起業塾のオフィシャルサイト:
https://www.shokunin-kigyoujyuku.com
職人育成、人事制度改革についての相談はこちら→
https://www.shokunin-kigyoujyuku.com/application/contact/

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