首都陥落と地ならし#нетвойне
何が起こるか全くわからない、世界は先行き不透明で不安定、複雑、曖昧なVUCA化する。と平成の終わりごろからあちこちで耳にしておりましたが、まさか21世紀の今になって世界を巻き込む大国による戦争が行われるとはさすがに思ってませんでした。平和ボケしていると言われる私たち日本人だけではなく、ウクライナの人々もロシアによる全面侵攻が行われ、首都が陥落するとはさすがに思っていなかったようで、ネットからこぼれてくる声には怒りとともに戸惑いの表情が感じられます。
預言の書かよ
事実は小説より奇なりと昔からよく言われますが、今回のロシアによる大規模軍事行動が教えてくれるのは、人の営みは10,000年前から大して変わっていないと言われるように、力によって人をねじ伏せる思考は人類に脈々と受け継がれて来ているという事です。奇しくも、私は今、コミックで完結まで読んだ進撃の巨人をアニメで見返しており、そこで繰り広げる愚かで傲慢で哀しい、しかしどうしようも無い世界が現実と大きく違わないと感じてなりません。
結末は地ならしの発動
国民的ヒット作となった進撃の巨人の構成を乱暴にまとめると、(ネタバレご注意!)世界を蹂躙した民族が自らの所業を悔いて不戦を誓い壁の中に閉じこもりますが、壁の外の国々はそれを信じられず、攻め込みます。壁の中の民族がそれに抗い、結局、封印されていた巨人の力を使って「地ならし」と呼ばれる世界を全て踏み潰す反撃に出て世界は壁の中の民族以外滅亡してしまいます。
現実世界の地ならし
馬鹿ばかしいストーリーですが、冷戦が終わり、ベルリンの壁が壊された後、NATOはドイツより東に拡大しない不戦の誓いをロシアと交わしたにも関わらず、CIAの工作で次々と旧ソ連の国の政権を転覆させて西側に引き入れて来ました。今回のロシアの暴挙は西側諸国に追い詰められたプーチンの焦りと恐怖が招いた可能性もあると思うのです。今回のウクライナへの全面侵攻を受けて、もしNATO軍がロシアの軍事拠点を叩く様な反撃に出たら、核兵器という名の「地ならし」をプーチンは発動する可能性もあると思うのです。そのまんま、進撃の巨人のストーリーと同じです。
人類滅亡まで歴史は繰り返すのか
そして、もし、人の営みが古代より大して変わらない、歴史は何度でも繰り返すとしたら、今回のロシアによる暴力による現状変更が核戦争への恐怖からNATOが手出しをしないまま成り立った場合、中国が台湾や尖閣諸島に侵攻する可能性も決して低く無いと思いますし、軍事行動のセオリーとして先ず制空権を掌握するために軍事拠点を叩くのも有事の際には別段、特異なことではありません。日本が突然、戦争状態に陥る可能性も決して低く無いと思うのです。
#нетвойне
非常に残念ですが、世界は言葉、話し合いによるコミュニケーションが通用しなくなりつつあり、圧倒的な暴力を持つ者が自分の主観に従った正しい秩序を構築する世の中になりつつあります。そんな世界では言論による批判や中途半端な経済制裁など何の役にも立たなくなってしまいます。私達は根拠の無い理想論に寄りかかるのをやめて核の脅威が実際に兵力として使用されている現状を正面から認識して、自国を守る術を持たなければならない時代に突入したのかも知れません。願わくば、シビリアンコントロールが効力する世界に踏み止まってもらいたいものですが、何が起こるか分からない、何が起こってもおかしくない時代に生きていることを認識しなければなりません。とにかく、一日も早く戦争が終結するのを心から願います。
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三方良しの平和な世界を担う人材育成を行なっています。