垂直跳びの最適な筋バランスはなんだ?
こんばんは。
今日は少しバイオメカニクス的なお話で。
少しというか論文はガチバイメカですが。
詳しく掘り下げすぎると、わけわかんなくなるので、気楽にいきましょう🎶
抄読論文
研究目的
筋骨格系の構造は人間が動作を行うにあたって精巧にできています。
その活動ははるか昔から狩猟で槍を使うことをはじめ、さまざまな動作を可能とします。
その中でも動きの中で最適な筋活動を行うことが効果的なパフォーマンスにつながります。
この研究では、よく研究されている垂直跳びに焦点を当て、筋が最も働きやすいようにモデリングしたら、どの程度高く跳べるのかということに関して、モデルを作成して検討することを目的としています。
動作の構築
筋は単関節筋として殿筋、広筋、ヒラメ筋を、二関節筋として、ハムストリングス、大腿直筋、腓腹筋をモデリングしています。
そして、
筋線維の適切な長さ
筋断面積
に着目して算出しています。
筋の長さを最適に調整することで、ジャンプの高さが4.4cm高くなるとシュミレートされました。
その最適な調整は、腓腹筋、広筋の筋断面積が約2倍になる、ハムストリングスの筋断面積が30%増加するというものでした。
単関節筋である、殿筋、広筋、ヒラメ筋の活動は特に強いものでありました。
最適な活動に近づけるためには、二関節筋の働きを高めるよう、断面積を拡大していく必要がありました。
しかし、大腿直筋など元々ボリュームがあり、断面積を増やすということは現実では難しい状況にあります。
この表で見るように、大腿直筋は最も活動効率が悪い筋になります。(13.3のところ)
考察
本研究から、腓腹筋、広筋、ハムストリングスを最適に調整することで、最大のジャンプが得られるという結果になった。
これは、ヒラメ筋や殿筋など単関節筋の活動が強い中、広筋はそれらに追いついていない活動となっていることを示す。
また、大腿直筋は活動割合が低いものの、その他の二関節筋である、腓腹筋、ハムストリングスは活動を向上させることによって、関節の安定化に寄与することが効果的になるのかもしれない。
どのように活用するか
ジャンプをする時のプライオメトリックな活動の中で、腓腹筋やハムストリングスを中心とした活動を促進していくことが重要であることが示された。
…とはいっても、どうやって促進するの?という疑問が残ります。
バイオメカニクスの研究は要因はわかっても、対処がわかりにくいのが欠点ですね。
これは、知識の一環として備えておくことは重要と思いますが、治療に活用していくとなると、この間にたくさんの要因や影響、いわゆる交絡に関わるところが入ってくるので、考えていくのが大変なんですよね。
結局、この研究から導き出される最も重要な点、それは…
腓腹筋、ヒラメ筋が重要
ということ。
ジャンプを高めるために最初に取り組むことは、この点を強化していくこと。
そして強化だけでなく、反応性も上げていくことが重要です。
しゃがみ込みで伸張された状態から、いかに反対の動き、伸張反射も利用した活動を急速に上げていくか。
この点が重要なのではないでしょうか。
それを判断するための一助としては活用できる有益な研究でした。
今日はわかりにくい記事ですいません😅
少しでもわかりやすくなるように、頑張っていきますね〜〜
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