非特異的腰痛に対して腹横筋の活性化が良好に作用する
こんばんは。
やばい、日跨ぎする…
今日中には間に合いそうにない💦
ということで、今日は腹横筋のトレーニングの重要性を示した論文を一つご紹介します。
抄読論文
【腹横筋の重要性】
腰痛は多くの罹患者を有します。
急性腰痛は4週間以内に回復することが多いですが、一部慢性化することもあります。
それらは遷移して慢性非特異的腰痛(CNLBP)となっていくことも少なくありません。
それらに対して腹横筋を含む深層筋の動員が機能改善につながると示唆されています。
本件キュでは、これらの活性化システムを働かせその効果を検証することにあります。
【腹横筋活性化の内容】
約30分間腹横筋の活性化のための再教育プログラムが実施されました。
ウォームアップと腹横筋トレーニングが実施されました。
圧力バイドフィードバックユニットを用いられ、腰背部に挿入したカフを圧迫する状況を作ることで、フィードバックを図りました。
このトレーニングでは、1RMの70〜79%の負荷を用いて収縮を行い、最大9回の反復回数で行います。収縮は6秒間保持しました。
収縮様式はドローインの方法を用いて、行いました。
理学療法士によって、収縮の状態、腹部の触診、骨盤の運動の確認などを行われ、適切な方法が用いられるように調整されました。
それに対して、従来のコントロール群は特別なトレーニングは行わずに、従来の方法で実施しました。
【結果】
結果として、腰痛による日常生活の程度を評価する患者立脚型評価であるローランドモリス質問票の結果、腹横筋の活性化の状態の結果において、有意に介入群が上昇していました。
VASは有意差が見られませんでした。
しかし、これは間違いがあります。
結果の表出がコントロール群と介入群で逆になっています。
介入群のVASが-2.1であると、このTable4の前のTable2で示されています。
よって、検定をかけた時の数値もおかしくなっている可能性があり、この点に関しては有意でないという結果になっている可能性があります。
【考察】
腹横筋のトレーニングにより、直接的な腹横筋の活動や圧力センサーへの反応の数値が上昇しました。
しかし、疼痛には反映されておらず(本当は反映されている可能性もあるが)、明確な効果と評することは難しかったです。
一方ローランドモリスの結果は改善しており、日常生活への反映は得られたものと思われます。
これからは、腰痛に対して良好な結果を生じていると判断できます。
【どのように活用するか】
腰痛に対して、ドローインをはじめとする腹横筋の活動は良好であるということは多く示されています。
本研究では、それをさらに詳細に絞った形となり、原文ではトレーニングの方法も詳しく明記されています。
ここまで徹底した形で腹横筋の強化を行えると、良い結果に結びつくと考えられます。
腹横筋のトレーニングはセルフで行うこと自体は簡単ですが、きちんと収縮が得られているか、骨盤のコントロールも含めて的確であるかといった点に関しては、セルフでは疑問が残るところがあります。
この点を理学療法士がしっかりチェックしながら実施していく。そして、本研究のようにバイオフィードバックを用いて、明確に示していくことがより効果的な介入に結びついていくのではないでしょうか。
以上、今日は大変遅くなってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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