料理好き理科好きにはこういうのがたまらないのかもしれない。
筆者は料理素人なので、料理の世界については耳学問で聞いたことしか書けませんが、今回は「分子料理学」「分子ガストロノミー」の話。
「分子料理学」「分子ガストロノミー」とは
2000年代の後半あたりから2015年ごろまで、
「分子料理学」「分子ガストロノミー」
という言葉をよく耳にしました。
「分子料理学」「分子ガストロノミー」はかいつまんでいうと
サイエンス(科学)の知識を駆使して新しい料理を作る
という意味になります。
似たようなものに「料理科学」や「食品化学」という学問があるけれども、これらとは少し違います。
「料理科学」や「食品化学」はあくまで学問。
取り組んでいるのは学者の人が多い。
これに対し「分子料理学」「分子ガストロノミー」は、グルメを直接の目的としています。
取り組んでいるのは料理人です。
つまり「分子料理学」「分子ガストロノミー」は、サイエンス(科学)よって、
経験したことのない味わい
経験したことのない香り
斬新な見た目
を生み出すことを狙っています。
「分子料理学」「分子ガストロノミー」を活用した料理法には、たとえば
泡を食べる料理(イクラ味の泡、カレー味の泡など)
液体窒素で凍らせる料理(バーナーで炙って食べる料理のように、炎ではなく液体窒素を噴霧する)
遠心分離機を使って素材を分離し、新しく組みなおす料理
などがあります。
写真をいろいろとお見せしたいところですが、著作権のこともあるので、ここに載せられるのは1つだけです。
あとはご自分で検索してみてください。
「分子料理学」「分子ガストロノミー」はオワコンか?
最近は「分子料理学」「分子ガストロノミー」をあまり聞きません。
メディアなどで話題になっていたのは2000年代の後半から2015年ごろまでで、話題性という意味ではピークは過ぎています。
かつてスペインに「分子料理学」「分子ガストロノミー」の総本山のようなレストランがありました。
世界でもっとも予約の取れない店として有名でした。
「分子料理学」「分子ガストロノミー」を学ぶために世界中の料理人がその店で働きたがっていました。
その店が人気絶頂のさなかに閉店したのが今から10年ほど前だったと思いますが、メディアに取り上げられたという意味ではそのあたりがピークだったのかもしれません。
しかし、だからといって必ずしも「分子料理学」「分子ガストロノミー」はオワコンというわけではないようです。
この分野に詳しい人に言わせれば、「分子料理学」「分子ガストロノミー」はもっと以前から研究されていたし、いまでも研究されています。
たとえば東京の神楽坂には「分子料理学」「分子ガストロノミー」の有名店があり、いまでも人気です。
自宅で「分子料理学」「分子ガストロノミー」のすすめ
ここ2年、外出自粛が何度も繰り返され、良くも悪くも自宅で料理する人が増えています。
昨今の世界情勢の影響を受けて食料が値上がりしていることも、この趨勢に拍車をかけています。
そんな中、「分子料理学」「分子ガストロノミー」的な料理をキッチンで作ってみるのも面白いかもしれません。
料理好きの理科好きには、面白いコンテンツだと思います。
むろん、「分子料理学」「分子ガストロノミー」を本格的にやろうとすれば、液体窒素とか遠心分離機とかそれなりの用意が必要なので、本格的なものを家庭でやるのは簡単ではありません。
しかし家庭でできるものもあります。
このブログはレシピブログではありませんし、前述したように筆者は料理は素人。
なので知ったかぶりをしてここにレシピを載せることはしませんし、したくてもできません。
けれども、「分子料理 レシピ」で検索すると、自宅キッチンでできる分子料理レシピがいくつも出てきます。
参考になるかと。
小学生のお子さんがいる人にとっては、お子さんの夏休みの自由研究ネタにもなるかもしれません。
(参考①)
以前、「分子料理学」「分子ガストロノミー」を自宅で楽しめるキットが、アメリカで売られていた。
マイクロソフトだったかグーグルだったか、そのようなIT巨大企業で役員をしていた人が、ITの世界から料理の世界に移り、このキットを開発したと聞く。
(参考②)
昨年、こういう本が出版されている。
「分子調理の日本食」(オライリージャパン)
(参考③)
noteで検索したら、「分子料理学」「分子ガストロノミー」について専門的な記事を書いておられる料理研究家の方がいた。
興味のある方にはおすすめです。
(参考④)
理科好き料理好きの方はこんなのもどうでしょう。
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