2024.5.9 大型車の右折
大きな交差点を、ある程度の勢いを残したまま右に曲がると掛かってくる重さ。少し斜めの角度でダイナミックに走っていく車体に合わせて、私も同じスピード感を目線に乗せる。
すると地面が近づくかのように体感速度が速まり、ほんの一瞬砂嵐のようなコンクリートとのランデブーを体験し、また元の直線的な安定した角度に還っていく。
昨日、私は右ハンドルの運転席にいた。味わえなかった、それを。悲しい。
やっぱり助手席に居たい。ダメなら左ハンドルでもいいけど、それだと私はのし掛かる重力に抗わなくてはいけない。なぜなら危ないんだから。
大型車なら大型車ほど、いい。心地よさは車体の大きさに比例して私に返ってくる。
狭い道なら狭い道ほど、いい。スリルとダイナミクスが、すれすれのガードレールに反比例して私を襲ってくる。
一昨日、私はバスの運転手になりたいと言えなかった保育園の頃を思い出した。あのマニュアル操作の躍動感を感じたい。愛してる。
運転席の反対側しの一番前は、私の特等席だった。暖かい季節になってくると、大きくて無垢なお友達といつも争った特等席だ。彼らは冬の間は何をしているのだろう。
ここではお好きに。