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毎月X万円マンガに課金し続けている私が選ぶ、オトナにおすすめの"学べる"作品15選📖

【2024年9月】新たに出会ってしまった素晴らしい5作品を追加しました📕

マンガ好き=子供のときからがっつり読んでいるような"オタク"な人が多いイメージですが、私の場合は逆で年を重ねれば重ねるにつれ、マンガを読むたびに「日本語ネイティブに生まれてよかった!」と思うくらい情熱が加速しており、合計で見ると毎月恐ろしい額を課金してます。(一ミリの後悔もないですがw)

私はジャンプ的な疑似世界のエンタメ性の高い作品(例: ワンピースやNARUTO)にはあまり惹かれるタイプではなく、「現代社会での人々や実在するトピックについて深く掘り下げているもの(=著者が綿密な取材や調査、もしくは自ら体験をしたことがわかるもの)」しか読みません。私にとってマンガはファンタジーの架空の世界を楽しむものというよりも、ジャーナリズムに近い存在なのだと思います。

が、こういったマンガを見つける難易度ってめっちゃ高いんですよね..同じような嗜好の人のオススメが知りたいので「まずは自分から!」ということでこのNoteを書きました。下記3ジャンルに分けてオススメ作品を紹介します。

1/ビジネスの面白さを伝えてくれて👉読むと仕事したくなる作品たち
2/そこで生きる人の悩みや葛藤を的確に捉えていて👉読むと現代社会への解像度を上げてくれる作品たち
3/特定トピックを深掘っていて👉読むと趣味の世界を広げてくれる作品たち

またキングダム、インベスターZ、サンクチュアリ(これはギリか?)など「知ってるわ!!」となるスーパーメジャーなものは外したつもりです。またこちらのNoteは書き切りではなく、素晴らしい作品と出会い次第、随時更新していこうと思います📕


1. 読むと仕事したくなる作品たち

王様達のヴァイキング (完結済み)

天才ハッカーと伝説のVCが手を組むという特異な設定ですが、めちゃくちゃストーリー展開がよくできていて、話が進むにつれ日本版24と言ってもいいくらい警察、各国政府、テロリスト…とどんどん壮大になっていくので夢中で読めます。2010年の作品ですが、10年以上経っているとは信じられないくらい"今っぽい"作品です。あと私のようにズボラな人は数々のハッキング手法を知ることで「セキュリティ気をつけよ!!!」と気が引き締まるという意味でも一読の価値があるかとw

左利きのエレン (連載中)

今回紹介する作品の中でもっともメジャーかもしれませんが「もし、もし、まだ読んでない人がいればまずは読んでほしい…!」という思いで紹介します。
ここまで熱く"サラリーマン"を描いた作品はないのでは?広告業界という業界の特異性も(どこまで本当なのかは不明ですが)面白いのですが、とにかく登場人物の人間味がすごい。どのキャラクターもめちゃくちゃ濃くて個性的で一度登場したら忘れない&スピンオフの話も多くあるので、どんどん感情移入してしまうという…気に入った人はNoteで最新話が読めるのでそちらもぜひ!(もちろん私も購読しています😊)

日に流れて橋に行く(連載中)

明治維新後、老舗呉服屋「三つ星」を英国帰りの主人公が立て直していくお話。競合である三越などの百貨店がどんどん洋風で豪華絢爛の建物を建てて拡大していく中で、施設や設備で戦えない老舗呉服店が戦っていくお話です。
こんなにうまく「商い」を描いたマンガはないと断言できます!ファイナンス、マーケティング、ピープルマネジメント…どれも明治時代には存在しない言葉ですが、ビジネスの本質的な悩みや課題というのは全く変わらないのだなぁと思わされます。個人的にはインターネットがない時代のマーケティングってこういう風に行われてたのか〜というのが学べたのがとても面白かったです。

Real Clothes (完結済み)

百貨店を舞台に主人公が布団内場→婦人服→バイヤー→と活躍していくファッション好き社畜のお話です。笑
主人公も他の登場人物もTHEモーレツ会社員という感じなのですが、2007年初版の作品ということもあって、「女性は仕事と結婚のどちらか選ばなければならない」というシーンなど「??」となるところもありますが、大人たちが好きなことに夢中になりながら、本気目の前の仕事に向き合う姿勢は読んでいるこちら側が熱くなります。そして接客や小売業というものにめちゃくちゃリスペクトが持てるようになります✨
前述した『日に流れて橋に行く』のあとに読むと時代の流れが読めてさらにエモい…!



2. 読むと現代社会への解像度を上げてくれる作品たち

明日私は誰かの彼女(完結済み)

ドラマ化されたことにより知っている人も多いかもしれませんが、圧倒的な取材量からくる原作の人間描写度(とくに女性の描写度)はぐんを抜いています。パパ活やホスト、レンタル彼女や推し活など名前は知っていても「なぜその選択をするのか」が私は理解できなかったのですが、このマンガを通して文脈は理解できるようになった気がしています。私にとっては現代の日本社会への視野を広げてくれる、"史料"に近い存在の作品です。

ひとりでしにたい(連載中)

前述の"明日カノ"がミクロな視点で現代で生きる人たちへの示唆を与えてくれる作品だとしたら、この作品はマクロな視点で示唆を与えてくれる作品といえます。主人公が叔母の孤独死をきっかけに自分の人生や将来の不安と向き合っていくのですが、ロジカルな同僚の助けを得ながら統計やファクトを通してこれまでの価値観をアンラーンしていくので、読者もそれを追体験することができます。余談ですが、私はヒップホップダンスにハマっている主人公のお母さんの大ファンで彼女が老後のロールモデルです。笑

AV女優ちゃん(完結済み)

これもドメジャーでは…?と思ったんですが、もし読んでない人がいれば…!という思いで紹介します。作者の峰なゆかさんのすごいところはAV業界というタブー視されたり炎上しやすいテーマの中で、淡々と起きた出来事やそこにいる人物たちを書いてどう思うかを完全に読者の解釈に委ねるところ。とくにサイン会に来るファンが身体障害者のファンを馬鹿にし、その身体障害者がAV女優を馬鹿にするシーン、そしてそこから自身の過去のエピソードにつながるくだりは秀逸で、コミカルなイラストに対して上質な小説を読んでいるかのようなストーリー展開が特徴です。

正直不動産(連載中)

情報格差が大きい買い物っていくつかありますが、その中でも不動産は群を抜いている気がしませんか?不動産トップセールスだった主人公が急に嘘が言えなくなったという設定で、業界の闇をこれでもかと描いている作品です。私のようなド素人は学ぶことだらけなので得るものは大きいですが、近々不動産売買をする予定の人やすでにした人などは失うものも大きいかもしれません…笑 個人的には不動産業界で働いている人たちがこの作品をどう思うのか聞いてみたいです👼

カルト村で生まれました。(完結済み)

カルト、と聞くと多額の献金の強制や犯罪行為などが思い浮かびますが、そういったいわゆる世の中で認知されているカルトではなく、でも一般社会とはかなり異なる、断絶した世界で育った筆者が過去を回顧した作品です。続編もいくつかあり、それまでお金というものに触れてこなかった筆者がだんだん概念を理解していく「お金さまいらっしゃい!」も素晴らしい作品です。こういった稀有な体験をした人がマンガを書く能力も培っている、というのは奇跡としか言いようがなく、軽い感動を覚えます。

喰う寝るふたり住むふたり(完結済み)

この作品は解像度を上げてくれるというよりは「ほっこりする」に近いかもしれませんが、ラベルや肩書だけで見れば「めちゃくちゃ普通」なカップルの日常を丁寧に描くことで、人生の素晴らしさを教えてくれます。1つのエピソードが男女両方の視点で描かれていて、他の人の生活を覗き見させてもらっているような、そんな面白さがあります。本編の5年後を描いた続編もあるので、気に入った方はそちらもどうぞ!

私たちは無痛恋愛がしたい

このマンガ以上に「フェミニズム」をここまで深く鮮やかに描ける作品があるでしょうか…!女性の生きづらさや苦しみはもちろん、男性視点での生きづらさや苦しみが複数のキャラクターの視点から、人生の異なるタイミングごとに描かれています。それでいて決してメッセージを押し付けるわけではなく、ストーリーによって物事を語るとはこういうことなんだな〜と思わされます。そしてハッとさせられるような現代社会を表現する名言(名シーン)が多すぎる!あなたが現代日本社会、とくに都会で働いて暮らしているなら1話ごとにグサッと刺さる言葉を見つけられることでしょう



3. 読むと趣味の世界を広げてくれる作品たち

神の雫(完結済み)

英語では「Drop of God」というタイトルでドラマ化されていて、今世界中で話題になっているシリーズの原作です。(が、マンガとドラマはかなり違う設定&ストーリーです)設定が甘いところや辻褄が合わないところはちらほらあるのですが笑、神の雫のすごいところは数あるワインマンガの中でも圧倒的に変態度が高い!! エチケットは模写レベルで描かれているし、登場する産地は写真か?と思うくらい再現性が高いし、ワインの味の表現描写は絵画レベル。フランス人のパートナーもフランス語版を読んで感銘を受け、両親や友人に原作をプレゼントしていましたw


絢爛たるグランドセーヌ(連載中)

バレエに焦点を当てたマンガで、スポ根というジャンルに当てはまるくらい、本当に主人公はずっとバレエばっかりしています。笑 私は自分でもダンスをしていたので鑑賞するのも好きなのですが、クラシックバレエだけは何度見ても眠くなっていたのが、この作品のおかげで少し理解できるようになり、Youtube等で動画を見て楽しめるようになりました。まさに趣味の世界を広げてくれた作品で、歌舞伎や能もマンガがあれば楽しめるようになるのかなーと考えている最近です。笑


八百森のエリー (連載中)

卸=中間業者=時代遅れの社会悪というイメージがありませんか?少なくとも私はありましたが、このマンガにいかに野菜市場の中で卸が不可欠な存在であり価値を生み出しているか、というのを教えてもらいました。またそういった業界構造だけでなく、旬の野菜やおすすめ料理法などTipsも盛りだくさんなので読むと日常がちょっとだけ豊かになります。私が住んでいるシンガポールでは多くの野菜は空輸なので、日本の新鮮な野菜がとても恋しくなります….🥺

いつか死ぬなら絵を売ってから

ネットカフェに寝泊まりしながらその日暮らしをしている主人公がある日パトロンに見初められ、アート界での階段を駆け上がっていくというストーリー。
単なる才能に溢れるアーティストサクセスストーリーではなく、アート売買の裏表や才能がある=売れるではないこと、作品の値付けのロジックなど、広くて深い、アートビジネスの世界へあなたを誘ってくれます。

おひとり様ホテル (連載中)

20代の頃は旅行してもホテルには寝るだけだったので、快適であれば何でもよかったのですが、アラサーになってからホテルや場というものにインスピレーションを受けることが増えている私にぶっ刺さったマンガです。笑
元々はとあるインスタのアカウントから始まっているのですが、様々な「おひとりさま」が日本のいろんなホテルに止まって自分だけの時間をゆっくり過ごす様子は呼んでいるこちら側まで癒やされます。これを読んでいて今度の一時帰国で泊まりたいホテルが増えました!

ふしぎの国のバード (連載中)

実在したイギリス人女性冒険家のイザベラ・バードが、1878年(明治11年)に神奈川県・横浜から北海道まで旅行した際の実話を元に描かれたマンガです。
この作品の面白いところは完全に読者が当時の”外国人の目”で当時の日本を見させれられ、自分も一緒に旅をしているような錯覚に陥るところです。私はこの作品を通じて、自分が生まれ育った国の文化やその背景にある文脈をより理解できるようになりました。また自身が海外を旅する時もバードさんののように飽くなき好奇心と自分の価値観で相手の国や文化をジャッジしない心を持っていたいと強く思うようになりました😊

以上がおすすめの15作品でした!
海外在住のためKindle専門ですが、ノールックで買うので、コメントやDMで皆さんのオススメを教えてください😊笑
今年も素晴らしい作品に出会うべく、いいと思った作品には躊躇なく課金していく所存です💪

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