笙古書店

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最近の記事

松岡譲『法城を護る人々』復刊のきっかけのひとつになった話

 こんにちは、笙古書店です。  2022年よりオンラインショップで古本などを商っているものです。  タイトルどおりの内容ですので普段わたしのことをご存じないかたもこちらをご覧になるかもしれないな、ということでまずは自己紹介を。  このたび松岡譲『法城を護る人々』復刊のきっかけにちょびっとだけ関わったというお話をいたします。  ほんとにちょびっとだけ。  なお当記事の文責はすべてわたしにありますので、この文章に関するお問い合わせなどは版元さんなどになさらないように願います。

    • 映画「シャーリィ」を観た話

      こちらは2024年7月18日のメールマガジンの記事です。 映画「シャーリィ」を観てきました。  アメリカの女性作家シャーリー・ジャクスンが長編『Hangsaman』を書くあいだの物語。  シャーリー・ジャクスン役をエリザベス・モスが演じています。  すでに「くじ」などで作家として地位を得ているシャーリー。  けれど町の人々からは「食人を描く作家」などと奇異の目で見られており、また本人もそのことを気にして2か月も外に出られないくらいになっている。  大学教授の夫スタンリ

      • フランソアに行った話

        2024年6月13日のメールマガジンの記事です。  ただいまフランソア喫茶室にきています。  こちらは京都・四条にある、古くからある喫茶店です。  昭和9年創業だとか。  藤田嗣治や桑原武夫も通ったという、有形文化財にも登録されている建物は豪華客船をイメージしたそうで、雰囲気がとても素敵です。  よく雑誌にも載っているので観光客のひとも多いですが、馴染みのかたが四条に買い物にでた帰りに休憩がてら、ご近所さんらしいかたが文庫本を片手に、という姿もまま見られて、長いあいだ愛

        • 吉田知子『日常的美青年』を読んだ話

           こちらは2024年7月11日の当店メールマガジンの記事です。  吉田知子『日常的美青年』(作品社)を読んでいます。  芥川賞受賞「無明長夜」などで知られる作家、吉田知子。  その作品をぜんぶ追いかけている、というほどではないのですが、十代のころ「無明長夜」を読んで以来たまに読みたくなる作家です。  なんとなく不穏で、でもじめじめはしていなくて、どこか都会的というか、つけつけとしていて読みやすい。  幻想的なところもありつつ現実的。  この短編集には表題作ほか、「日常的二号

        松岡譲『法城を護る人々』復刊のきっかけのひとつになった話

          古本屋さんになる話

          はじめに 古本屋になりたいな、とおもったのはいったいいつのころだったでしょう。  と、はじめにそんな問いをたてておいてなんだけれども、じつのところまったくおぼえておりません。  自分でもよくわからないうちに、気がついたらずっとそんなことを言っていました。  言いだしたのはたぶん十年以上まえのことで、雑談まじりに、ちょっと本気に、なんだかわかってくれそうだなあとおもうひとにはそんな話をしていたから、ひとによってはあんたいったいいつなるねんな、とおもわれる向きもあったかもしれませ

          古本屋さんになる話

          2023年の夏休み

           2023年はインスタを更新するぞーと気合をいれてはや8ヶ月。  前回インスタを書いたのははてさていつだったでしょうかというていたらくですがみなさまいかがお過ごしでしょうか。    ただいまものもらいの手術後があんまりよくなく安静にしようね月間、SNSをがんばりたいところです。  スマホやパソコンの画面を見るのは大丈夫なんです。  問題は、埃。  という古本稼業らしからぬ。  あとすこしで落ちつきそうなのでここが踏ん張りどころです。    今回は、7月末に湯田温泉・津和野の

          2023年の夏休み