夜勤明けの冷蔵庫で、サランラップと再会
冷蔵庫を開けたとき、朝から探していたものと目があった。
ねえ、もしもし君。
なんでそこにいるの?いくら名前を呼んでもでてこなかったじゃない?
そんなに寒いところが好きだなんて、私に教えてくれなかったじゃない。
君の名は?
サランラップ
目を疑うとはまさにこのこと。
瞬間的に「なんで?」と声が出たが、その答えを持っているのも自分だった。
どうやら昨日の夕方、私は何かと戦いながら夕飯を準備していたらしい。
そのときの記憶を無理やり思い出してみると、確かにラップを手に取って何かを包み、冷蔵庫におかずをしまった。
おそろしや、夜勤明け。
そこまではいい。
問題は、そのあとだ。なぜラップごと冷蔵庫に突っ込んでしまったのか。
そもそも、しまったという意識すらなかったのだろう。ただ手に持っていたものを流れるように置いてしまった結果がこれだ。
仕事が終わって家に帰り、エネルギーが尽きかけた体で夕飯の準備をする。
圧力鍋に蒸籠、フル稼働。
エネルギーは尽きかけているのに、料理をする腕が尽きないのは病院から私が何かを連れて帰ってきたのだろうか。
タッパーに次々と詰めていく。
野菜もお肉もお魚も。
全部私の手にかかれば可憐で美味しい姿に変身だ。
次の日のために、何とか冷蔵庫に詰めるべきものを詰める。
その心は?
次の日楽をしたいから。
そして、詰めなくていいものまで一緒に突っ込む。
まさに「やらかしのゴールデンタイム」の夜勤明け。
冷蔵庫の中で堂々と鎮座するサランラップの箱を取り出しながら、なんとも言えない気持ちになった。
疲れているときほど、こういう小さなやらかしが発生する。普段ならあり得ないことでも、その瞬間の自分にはそれが当たり前の行動に思える。だからこそ余計に厄介である。
でも、たまにこういう小さなやらかしがあるから、日常が少しだけ面白くなる。
だってこうやって記事にできるし。記事にしないと浮かばれないんだけども。
夜勤明けの翌日、冷蔵庫を開けるときは少しだけ慎重になる。
また何か変なものを入れていないかと心配するけれど、こういうのは気をつけて防げるものでもない気がする。どうせ次もやらかすだろうと思いながら、冷蔵庫にしまう手を止めることはできない。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
冷蔵庫を開けたら思いがけず入っていたもの大募集します!
大切な時間を使って読んでいただけて本当に嬉しいです。
ありがとうございます。
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