
女優魂、みせつけてやる
嵐は簡単にやってきた。天気の話ならどんなに楽か。
だが、これは人間関係という名の嵐――それも突然降りかかってきたものだった。
いきなり人に目の敵にされることほど面倒臭いことはない。
私は今病院で看護師として働いている。
そして看護学生が実習にやってくる。その看護学生の教育指導をしている。
そう、どうも看護学校の先生がどうも私に対してトゲトゲしている。
まあ、簡単に言えば私を好きじゃないんだろう。
なんかこう、私のことが目に入るたびに粗探しをされている気がするというか。
看護学生との関係はいたって良好だし、みんな真面目に学んでる。
だから一応は順調と言いたいが。
関係があまり良くないことで、看護学生たちに影響していないか心配になる。
この間は看護部長に呼び出された。
先生とあんまり上手く行ってないでしょう?
どうしたの?
そう言われても。
私がどうしてか聞きたい。
学校の先生は私のことを不機嫌で威圧的
そう表現するらしい。
ちょっと待ってくれ笑
一回も言われたことない言葉に驚くより笑ってしまう。
部長からはあることがきっかけらしいと教えてもらった。
全く予想外すぎて、そんな風に思われているなんて知らなかった。
看護学生が日々の報告をするけれど、それを立って聞いたからだって。
本来なら座ってゆっくり看護学生の報告に耳を傾けるべき
そう言ってきたらしい。
まあ、部長も私もちょっと失笑したよね。
その後に部長からは
あなたは内部の味方はたくさんいるんだから。今度は外部とも上手くやる必要があるのよ。
女優になるのよ
そう言われた。
看護の現場って、日々が舞台みたいなもの。
患者さん一人ひとりに合わせたケアを考えるのはまさにアドリブ。
北島マヤも姫川亜弓も敵うまい。
月影先生の紅天女をやるのはこの私だ!
(うそですよ)
予定通りにはいかないことの方が多い。それは、学生の指導でも同じことが言える。教科書通りに進めるだけでは、現場に出たときに対応できる看護師にはなれない。だから、私は柔軟に、そして個別に指導方法を変えたりしてるんだ。そういうことが気に入らないのかなあと思っていたら。
そうではなく、立って報告を聞いたことが原因だったとは。
本当に人って何を思っているか分からないし、どんなことで嫌われるかもわからない。
女優になりきります!
そう伝えて部長室を後にした。
謝るべきじゃないと思う気持ちと、でも関係を良くしたいという気持ちがせめぎ合っていた。でも、私は女優。この役を全うするためには、その一歩を踏み出すしかなかった。
まずは学校の先生に謝ろう。
謝る必要なんてないと思う人が大半だろうか(そうあってくれ)
でも、私は女優なのだ。
この舞台に挑み続け18年がすぎている(大袈裟)
私の配慮が足りず本当に申し訳ありませんでした。
先生から見て私の至らないところなどあれば他にも遠慮なく教えてください。
改善できるように日々努めます。
そうお伝えしたら、どうなったと思う?
先生ニコニコしてるんだよ。
いいんだよ、先生の心の治安が良かったら看護学生さん達はのびのび実習ができるんだから。
私が絶対譲れないことは患者さんの安全だから。それだけはどんな状況でも守り抜く。
他は譲ってあげる。
そう、だって私は女優。
昔お水の花道っていうドラマで財前直見さん演じる明菜が言ってたもん。
(私は確か小学生くらいだよ)
店は舞台、私達は女優よって。
でも、ここで一つだけ言いたいのは、冷静さを保つことと、自己犠牲をすることは違うってこと。
私には私の信念があるし、指導者としてのスタイルの理想だってある。
それを曲げてまで、他人の意見に合わせるつもりはない。
だからこそ女優魂を持って、私は私の役を演じきるんだ。
だから、これからも私は自分のスタイルを貫く。批判は糧にして、でも自分らしさは失わずに。看護学生たちに教えるのは技術だけじゃなく、看護師としての心構えも含めてなんだから。
今日も私は笑顔で、堂々とステージに立ち続けるんだ。
ああ、今日もスポットライトが私を照らす。
この間無事に看護学生の実習が終了。
みんなが絶対看護師になりますと言って次の病院に実習先に向かった。
そう。
私は看護学生さんが看護師になりたいと思い続けてくれる関わりをすることが何より大事だと思っている。
さあ、病院は舞台、私たちは女優よ。
殴り書きだけど、多分タイトルにしようと思ったんだろうな。
— しょうこ (@shokosaurus) October 23, 2024
しかし何を書こうとしたのか不明😂 pic.twitter.com/PktZjifCx0
この投稿に、
もちろん読ませていただきます!
— かんた@SUNABACO (@sunabaco_kanta) October 23, 2024
読んでくうちにどんどん引き込まれて、心があったかくなるnoteだと思います!
個人的には、小説のようなワードセンスが好きで、印象的だったのが、「真っ赤なポストが飲み込んだ」っていう表現がすごいなと思ってました!
こんな素敵なコメントを頂いたことがきっかけで書きました。
なんて素敵な言葉のプレゼントをしてくれたのだろうと嬉しい気持ちでいっぱいです。
え?今回書いた話が本当か嘘かって?
ふふふ。
だって私は大女優ですもの。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
殴り書きの文字をサムネにするの勇気いるけど、なんだかこんなトゲトゲした字も好き笑
ここまで読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます。あなたの大切な時間を私と共有してくれたこと、心から感謝しています。この記事が少しでも楽しんでいただけたら、ぜひいいねやフォロー、コメントで応援してくれると嬉しいです。
大女優として、皆さんの声援が私のステージの輝きを増してくれます。