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半人前のわたしが「エッセイ」を書くということ
実は、随分と前から「エッセイ執筆」には興味を持っていたのですが、なかなか踏み出せずにいました。
というのも、俳優としても社会人としても”半人前”のわたしが、
自身の半生から、”誰かに何かメッセージを伝えること”ができるのだろうかという不安が大きかったからです。
ところが、会社員として働く傍ら俳優としても活動をする中で、
”半人前のわたしだからこそ伝えられるメッセージがある”
ということに気づきました。
わたしはこのエッセイ執筆を通して、
長い長い「自己PR」を書きあげたいと思っています。
自身の生い立ちや日常で感じたことを書くことで、好き嫌いや特技、目標などを、他人に伝わるように言語化して整理していきたいのです。
そして、この「自己PR」を書きあげた先に、自分なりの「自己分析の方法」を見つけたいとも思っています。
役者のオーディション課題としてよく出される「自己PR」と「応募動機」、そして、それらを組み立てるために必要となる「自己分析」は、会社の就職活動でも必ず求められます。もちろん就職後も、自分の叶えたい夢や目標を立て、その目標をクリアするために、今の自分を客観的に分析することはとても重要になります。
そして、わたしが執筆活動を始めたもう一つの理由は、
”会社員であり、俳優である今”の自分の気持ちや日常生活を通して
伝えられるものを記録していきたいと思ったからです。
ここ数年はコロナ渦の影響もあり、日本でもリモートワークやテレワークのできる企業が一気に増えました。
それに伴い、副業をする方や、複数の仕事やキャリアを持って働く”パラレルワーカー”として働く方も増え、”柔軟な働き方”の叶う環境が、いろんな場所で定着しつつあります。
わたしはここ数年で、特に「会社員と俳優業の両立」について尋ねられることが増えたと実感しています。
それは、わたしのように「会社員役者」として活動する方だけでなく、進路に迷う学生の方や、役者から会社員に就職をした方からも相談を受けることも多いです。
わたしが俳優をもう一つの仕事として始めた頃は、「会社員」と名乗るだけでオーディションに落とされたり、周りの俳優から一線を引かれたりすることが多かったので、稽古や本番日のNGを誠実に主催へ伝えることを前提に、会社員であることは伏せていました。
けれど今は、副業やパラレルワークがいろんな場所で理解されるようになり、双方の仕事に支障のない範囲で自由に働ける環境になってきていると思います。
会社員と俳優業を両立させている今のわたしだからこそ書ける
”想い”と”工夫”を、ここに記録し、残していきたいと思います。
一俳優や一社会人としてではなく、ひとりの人間として、
わたしの言葉が、誰かの心を動かす機会になれたら嬉しいです。