潔くはないけれど、少しだけ前に進んでる。

「待っていても、はじまらない。―潔く前に進め」。

これは、コピーライター・阿部広太郎さんの著書のタイトル。この本から、SNSやnoteでの阿部さんの言葉から、いつも勇気をもらっている。

コピーについて学ぶようになってから、わたしの考え方や生活は少し変わった。迷いながら、悩みながら、それでも少しだけ前に進めているとしたら、阿部さんの言葉の力も大きい。感謝と感動を伝えたくて、感想文を書いてみる。

ポジティブ変換。

宣伝会議コピーライター養成講座60周年を記念したイベント「コピージアム2017」。2018年３月に福岡で開催されたトークセッションで、コピーライターの阿部広太郎さんの話に引き込まれた。

コピーについての本や講座で、「なんだかいいよね」で終わらせてはいけないと学んだ。そこで、「なぜ阿部さんの言葉が胸に響くのだろう」と考えてみた。

阿部さんの体験講座を受講した友人によると、講座のなかで「ポジティブ変換」という話があったそうだ。「同じできごともポジティブな言葉に変換することで、受け取り方は変わる。光の当て方で輝き方が変わる」というような話があったと聞いて、だから心に響くのだと気づいた。

この本（note）のなかにも、コピーライターは「(人との）つながりからポジティブな未来をつくり出せる仕事」と書いてある。「コピーを書くことを通じて、短い文章でも、人の考え方に対して、ポジティブに作用できることを知った」から、ツイッターでは、「読んでくれた人の背中を押す言葉をつぶやきつづけている」という。

そこには、否定したり、非難したり、卑下したり……そんなネガティブな言葉はない。純粋でやさしくてあたたかい言葉だから、読むと、元気が出たり、勇気づけられたりするのだろう。

世界が広がる。

読み終わったあと、「そうだ、わたしも前に進もう」と熱い気もちでいっぱいになったものの、実際には、なかなか一歩が踏み出せない。あっちに行こうかこっちに行こうか迷いながら、同じ場所をぐるぐる回っているような日々。少し足を踏み出してみては、また元の場所に戻ってきてしまう。

できないことばかりに目がいき、もがいていたときに、自分では言葉にできない思いを、この本や阿部さんのツイッター・noteの中で見つけることがあった。「そうそう、そうなんだ」と、すべてに「いいね！」をつけたい気分だった。

ツイッターを始めたのは、コピージアムで阿部さんの話を聞いたことがきっかけだ。なんとなくこわいイメージがあったけれど、ポジティブな言葉には、ポジティブな思いが集まるのだと知った。やさしい言葉にはやさしい気もちが、好きなものや大切なことについて書かれた言葉には、あたたかい共感が広がっていく。

紹介されている記事を読み、曲を聴き、映画も見たし、演劇にもライブにも行った。それまでほとんど聴いていなかったラジオを、エリアフリーで聴いている。1年前には知らなかったものが、今ではわたしの生活の一部だ。気づいたら、世界が広がっていた。

少しだけ前に進んでた。

コピーを学びはじめた1年目。見るもの聞くもの面白くて刺激的で、大変だけれど楽しかった。

２年目はトンネルの中。理想と現実のギャップや、やりたいことに自分の力がついていかず、空回りするばかり。

3年目の今。まだまだできないことばかりだけれど、あのころの自分と今の自分はちがう。もがいているうちに、少しだけ前に進んでいたみたいだ。全然だめだと思っていても、ちゃんと成長していたんだと気づけることもあった。

少しずつ、一歩ずつ。

いままでの自分ではしなかったようなこと、やってみたいと思いながらできずにいたこと、苦手なことにもチャレンジしたいと考えるようになった。そう思ったら不思議なもので、そんな機会がやってくる。

書くことは好きだけれど話すのは苦手、でも話すことにも取り組まなければと思いはじめたら、人前で話す機会がやってきた。それをきっかけに、noteを書いた。発信するのはこわいけれど、「発信することも大切」だと、この本に教えられたから。

この数年、いろいろなできごとやさまざまな人たちから影響を受けている。コピーライター養成講座→宣伝会議賞→コピージアム→くまもと復興映画祭（「アイスと雨音」上映）→「待っていても、はじまらない。潔く前に進め」+阿部広太郎さんの言葉→SNSをきっかけに知ったたくさんの言葉→尊敬する先輩や仲間、友人たち。

そして今日もやっぱり、阿部さんのツイッターが心にしみる。阿部さん、ありがとうございます！

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阿部広太郎さんの著書「待っていても、はじまらない。―潔く前に進め」 、noteで全文公開されています（対談部分を除く）。この感想文の中では、具体的な本の内容にはあまり触れていません。まだ読んだことのない方、ぜひnoteで読んでみてください。

書籍「待っていても、はじまらない。―潔く前に進め」 #全文公開チャレンジ 　https://note.mu/kotaroa/n/nc5a950507e75?creator_urlname=kotaroa

ただし、本を買った人にしか手にできないメッセージがあります。このnoteで教えてもらうまで、わたしは気づきませんでした。感動です！