若だんさんと御いんきょさん『時の崖』(戯曲『棒になった男』より第2景)

ひとつの戯曲を3回、それぞれ別の演出と出演者で上演されていました。
1つ目で筋を追い、2つ目で1つ目と比較して観ていたので、3つ目が始まるまでに疲れ、ある程度満足してしまいました。

【合田団地 演出】
裸足だったので、靴下の台詞の不思議さがよく映えていました。
次第に、「ひとりでしゃべっている」ことがとても気になりました。(もしかして、藤村弘二さんは本当に独りで、ただしゃべっているだけなのかもしれない。それが偶然舞台で行われているのを、みんなで偶然見ているだけかもしれない)と、当たり前のことを考えてしまいました。演劇として恐ろしかったです。

【和田ながら 演出】
様々な演出がなされているのに、まるで戯曲を読んでいるかのようでした。
松田早穂さんが時々崩れ落ちるのも、グミ?がシャラシャラ鳴る音も美しかったです。

【田村哲男 演出】
森崎正弘さんの演技は情熱的でした。
イラストが時々見えず、目で追うのが苦痛でした。字幕で付け足されたストーリーは、衣装や演出で既に補われているように思いました。

(studio seedbox、2019年4月20日)

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