見出し画像

空揚げの場でお布施を受け取る仕組みを作らない理由

私はから揚げを贈る場で一つ意識的にやっていないことがある。それは「お布施を受け取る窓口」を作ることだ。

お布施箱や賽銭箱、そういうものを置いて、空揚げを贈る場でお金を受け取ることもできるのだけど、なんだかそれだと、対価としてお金を受け取ってしまうような感じがして、むしろそういう窓口を作らないことにした。

「お金を受け取ってもらえるんですか?」と聞かれて、受け取ることもあるけれど、大方の人は受け取ったまま去っていく。フリーライダー歓迎だ。私もそれでいいと思っている。おそらく窓口を設けた方が、もう少し自分の旅も安定すると思うのだけど、やらない選択を継続している。

窓口を作らないと、私にやってくるお金の巡りは少なくなる。空揚げの材料費を買うために、たしかに今の仕入れのシステムではお金は必要なのだけど、無くなっていくままに、無くなっていくのに任せる。お金が尽きたら、お布施を頂こうと思っていて、それは空揚げを食べたことがある人であろうとなかろうと、どちらでもいい。

いかに相手に手放してもらうのか?という前に、まず私が手放すということをやる楽しい修行だと思っている。だから、窓口は必ずしもいらない。

こういう形でやることができているのは、家賃(滞在するためのコスト)・食費が少ない生活をしているからだと思う。そして、お布施を巡らせてくれる方々がいるからこそだ。

お布施を頂くご縁が巡っている間に、いろんな実験をさせてもらおうと思う。いつも支えてくれて、ありがとうございます。


いいなと思ったら応援しよう!

三浦祥敬(しょうけい)@アートプロジェクト・fuwatari
頂いたサポートは、生活と創作(本執筆)のために、ありがたく使わせて頂きます!