アートプロジェクト・幽玄会社テンプルという自作パトロン経済
私はここ3年ほど、食べる機会や泊まる機会、時にはお金を分かち合ってもらう「お布施を生活の基軸にした生活」をしてきました。
その生活をしているうちに「生かされている感覚」が身体から生じるようになってきたのですが、現在、この感覚を分かち合うことができる自分なりの経済をかたちにしていきたいと思うようになりました。さらに、たくさんの人に食わせてきてもらったのが影響してか、だんだんと食わせたくなってきました(笑)
では「"食わせてもらいながら食わせること"を、どのような形で愉快に実行していけるだろうか?」ということを考えた結果、法人を作ることにしました。
しかし、株式会社やNPO法人、一般社団法人などの立ち上げを検討しましたが、そもそも国に接続する法人をつくることに興味が向きませんでしたので、そのまま作りたいものを作ることにしました。
それで誕生したのが「幽玄会社テンプル」です。
念のため言っておくとアートプロジェクトです。
あまりにも真面目に受け取らないようにお願いします(笑)
幽玄会社は、衣食住を支えるパトロネージュ経済を独自に作ってみるアートプロジェクトです。
資本主義とは少しズレた、頂き・贈るということを贈与の原理を基軸に置いた”流れる経済”という技を開発していこうと思います。
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今回の幽玄会社の会計報告は、そのような仕組みづくりの第一歩。
「新しい経済の遊びに参加してもいいよ」という方に出会うために、現在地点や私が向かっている方向を開示していくことにしました!
ぜひ実験にお付き合い頂けますと幸いです。
三浦祥敬が向かっている方向
幽玄会社は、三浦祥敬が手がける流れの一つです。幽玄会社テンプルだけでなく、別の取り組みとのバランスの中でテンプルが成り立っています。ですので、まず初めに、幽玄会社テンプルの前に、三浦祥敬が向かっている方向について共有させてください。
私は「創+移食住+幽」のキーワードから未来のイメージを観ています。
< 創作活動のビジョン >
(1)まずは、少なくとも10年以上取り組んでいくだろうと実感している「fuwatari」のアートフローからご紹介します(*私は計画を事細かに策定していくことに捉われたくないので、プロジェクトという言葉を使わず「流れ/フロー」という言葉をよく使います。)
一番鮮やかに見ている景色は制作している一枚布が解体され、世界中に散らばっていく未来です。その制作から頒布までの全体のフローを fuwatari と呼んでいます。こちらが私の活動の基軸の一つです。
こちらのビジョンの詳細はこちらのnoteの投稿にまとめています。
世界中の方々から布を頂き、その布を混在させた一枚布を世界中の方々と共作し、さまざまな文化圏で展示できたらと思います。宗教・文化・経済・家など、人間が作り出した垣根をゆるやかに越えて渡っていく流れを作り出したいと思います。
こちらのフローでは、手がけていく一枚布は最初から最後まで販売せず、贈与の流れをありありと体現していきます。ですので、この制作の営みを続けることができるように、日々の生活において縫い物をする制作の時間を空け、創作環境を調え続ける必要があり、それが幽玄会社テンプルをつくるということにもつながっています。
< 創作活動のビジョン 2 >
また、上のアートフローだけでなく、ドローイングの制作も行なっています。後々は音楽もやりたいな。ドローイングの制作は未来から逆算して作っていくものというよりも、今やりたい時につくります。作りたい時に作りたい分だけ作る生活を行うことができたらいいなと思っています。
< 世界滞在のビジョン >
世界中で滞在制作させてもらう暮らしを思い描いています。
これは(1)のアートフロー「fuwatari」のビジョンと連動しています。世界中で布を頂き、制作をし、展示をする暮らしを紡いでいきたいと思っています。世界中の場所とご縁を結び、世界を流れるように滞在しながら生きていきたいです。
そして、世界中で出会う方々を日本に呼びたいし、世界中の滞在場所に日本の皆さんを連れて行けるようにしていけたらと思っています!
< 大切な人を大切にする >
ここまでは私のことを書いてきましたが、7年ほど付き合っているパートナーがいます。彼女も作家活動をしています。大切にしている彼女が作家活動を継続することができるよう、アトリエとして使える場所を借りたり、創作のサポートをしていけたらと思っています。
< 幽のビジョン >
さて、私は前述のように、自身の創作活動と大切にしたい身近な他者を応援することを両立しながら生きることにチャレンジしています。
24年になってから、私の周囲で起こっている贈与の流れを強化し、他の方々に分かち合えたらいいなと強く思うようになりました。
そこで繰り返しになりますが、「飯の食い方をアートする」遊びである「幽玄会社テンプル」というアートプロジェクトを始めることにしました。
まず、私自身が自我を肥大化させないようにしながら「飯を食わせてもらっている」「飯を食べてもらう」ために、”私”から離れることができるように”法人化”しました。
お布施で成り立っているお寺のようなものを思い描いてください。それのアートプロジェクトという構造の中でそれを実行していきます。執着をほどほどに流していく経済です。
幽玄会社テンプルは宗教法人でも式会社でもなく、国に接続している法人形態を取っていません。フィクションの法人であるにも関わらず、現実にありありと影響してくる遊びです。
幽玄会社テンプルは、基本的には商品を売って対価をもらうという構造ではなく、パトロネージュしてもらって、私が少し頂き、余りを自分からもパトロネージュしていくという構造に依拠しています。
もう少し具体的にご紹介します。図にしてみました。
図の上部の幽玄会社テンプルの収入は、私がテンプルに贈与するお金と皆さんからのお金を足し合わせた流れによって生まれます。今の時点では私が贈与する配分が高くなっていますが、少しずつ皆さんにご協力いただく割合を上げていけたらと思っています。
図の下部はテンプルから三浦祥敬へのお下がりの流れです。私は世界滞在できる生活を作っていきたいので移動にまつわるお金を負担してもらうことにしました。他にも生きるのに欠かせない「食・住」の費用を負担して頂きます。また、自由に使える給料(上限10万円)を頂きます。こちらの方から創作を発展させていくための学びの機会を作ったり、今後の活動にもつながりうる遊びのお金を作ったりしていこうと思います。
多くのお金が流れてくるようになってもこの構造は基本的には変えません。どれだけ多くお金が流れてきても、「移・食・住+10万円」です。それ以上のお金が流れるようになっていったら、浮いた分はすぐさま他者に還元していきます。関わる方々が自由に活動していくことをサポートしていけたらと思います。
私がお金を流していきたいのは特に創作活動をしている人間たちです。その方々の衣食住のお金が浮けば、よりその方々が創作活動に邁進することができるので、そのようなサポートを中心にやっていけたらと思っています。
食わせてもらうが連鎖する流れが生まれていったら、私はとっても愉快で楽しいです!
パトロネージュして下さる方々へ
三浦祥敬と私から始まる関わりの方々を食わせてもいいよ!という方がいたら、ぜひ仲間になってほしいです。
私自身は幸せな気持ちで生きることができるようになってきていますので、心配は要りません。愉快な流れをつくることに協力してもいいよ!と思う余裕のある方がいらっしゃれば、ぜひ、手持ちのお金の一部をシェアしていただけると嬉しいです!
流れの安定という意味では、月ごとの支援を優先的にお願いできたらと思いますが、一度きりの支援も同様に、とてもありがたいです✨
金額は100円〜100万円まで、ご自由にどうぞ!(笑)
単発の支援の場合は、こちらから受け取っております!
もし、継続的な支援を検討して下さる方は、三浦(yosi.03030@gmail.com)までご連絡ください。
ちなみに、継続的な支援は、最長3年、辞めたいタイミングで終了です。惰性で続けるのは辞めましょう😆
幽玄会社テンプルの今後
やってみたいパトロン経済について書いてみました。
書いてみたものの、まず中心に置いているのは一枚布の制作やドローイングの制作なので、幽玄会社のことで頭をいっぱいにせず、愚直に生きていけたらと思います。
来年(25年)は本格的に作品展示の機会を作っていくことができそうですので、今(24年)は世界滞在と展示、さまざまな文化圏の方との共作の機会を生んでいくための大事な助走時間です。
現在、有難いことに皆さんのサポートのおかげで、日々を生きることができています。この流れを強め、愉快なパトロン経済を起こすことができるように取り組んでいきます。こちらの幽玄会社テンプルが実現していくには、たくさんの労力と時間が必要になると思いますので、急がず、あきらめず、愉快に動いていけたらと思います。
では、引き続き、頑張りまーす✨