法人の39.1％が２年で消えてしまう、、、しかし弊社は創業367年

法人設立から丸2年経ちました、起業から2年で39.1％が消えるそうです。しかも保険業界でいえば1年で50％、3年で93％が消える業界なのでそれを考えれば奇跡的なお話し。

私の場合は東日本震災で一度廃業を経験しているので、これが２度目の起業ですが、特に苦労はなかったですね。しがらみとか規模を大きくしなければ小回りも効くので前回も今回も零細でやっていく所存です。

そもそもなぜ起業したのかといえば、サラリーマン時代に１０年管理監督職をそこそこの人数を使ってやりましたが、正直面倒になったというのがあります。心のバランスが崩れるようなことはありませんでしたが、自分でやったほうが早いじゃん！というやつですね。

私の父は開業の歯科医、父方母方の祖父も開業歯科医、叔父３人も開業歯科医、自宅兼診療所という家で育ちましたので、根本が生意気で組織には溶け込めません。勤めることになった時も周りに参考にする、教えてくれる身内が全くいないという事実。

私は松會という変わった姓ですが、この姓は祖父からで祖父は元々北尾という家に育ち、ある日突然父親からお前は今日から松會姓を名乗れと言われ、明治の人ですから家長である父親にも逆らえず、まだ子供の頃にわけもわからず松會姓になったようです。

しかもその理由を理解できる年令になった頃には、家長である父親は亡くなっており経緯などは詳しくわからず。しかし、この松會姓のご先祖はかつて徳川に仕え、謀反を起こし姓を変えて全国に散らばった、それでも名家なのでその姓をばれないように誰かが継いで細々と繋いできた、と幼少期に祖父に何回も聞かされました。

祖父はリタイア後に図書館でこの姓のことを調べていたようですが、よくわからないまま亡くなったようです。父もこの話を何度も聞かされていたようですが、親戚づきあいなど興味のない人で、徳川云々の話も盛った与太話みたいに考えていたようで、叔母も含め誰も真相がわからないままでした。

そんな父も亡くなり、その相続で戸籍を集める事になりました。すると改正前原戸籍というのはどんどん処分されており、戦争で消失したものもあり欲しい人は今のうちに集めましょうと、ネットで見たのでとりあえず取れるところまで戸籍を取ってみました。

五代上のところまでわかったのですが、その人の妻の旧姓が松會であることがわかりました。で、その４男が松會性を名乗り、そこから甥である私の祖父へ継がれたようですが、この方の先代の松會姓の人は三四郎といういかにもという名前の方でした。

松會三四郎なんて立派な名前じゃ、徳川の与太話もあながち嘘でないかもと思い検索すると、見事にヒット。一橋大の柏崎教授という方が松會という人を研究している論文が出てきました。それによると松會というのは江戸時代に本を作るための版木を作っている人物で、今でいう出版社のような家のようです。版木を作る家としてはメジャーで松會市郎兵衛が創業で3代目から代々三四郎名を世襲、しかしある時消えたようです。その後の消息もわからずのようでしたので、この一橋大の柏崎教授に貴女がお探しの方は私かもしれませんよ、とメールを送ってみました。

ご返信をいただき大変驚いておられましたが、だれもわからなかった話が大体わかってきました。松會家というのは版木を作る家として江戸で繁盛し、徳川の文章の版木も作る名門になったようです。ところが、江戸は火事が多くその版木を消失させてしまい、幕府から今でいう多額の損害賠償の裁判をおこされて、姓を変えて全国に逃げた、ってことのようです。

祖父の与太話も実は間違いでもなかったということです、謀反と損害賠償ではだいぶ違いますが、家としては名門なことは間違いなく。だいぶ上の世代の姻族なので、この松會某と私が血がつながっているのかもわかりません。しかしご先祖が隠れながらも細々遺してきたものが、何百年か経ってネットの普及で見つかるというちょっとしたロマン。

国立博物館などでもこの版木や本を見ることも出来るようです。で、この版木制作の松會家の屋号が松會堂です。松會堂とは、しょうかいどうと読むのか、まつえどうと読むのかさえ不明なようです。

とはいえ、代々のご先祖はそうまでして守りたかったようですし、何百年の封印を私が解いたのでせっかくなので復活させることにしました。それが弊社ショーカイ堂保険グループ合同会社です。柏崎教授の論文によると第4代将軍徳川家綱の承応2年（1653年）から11代将軍徳川家斉寛政12年（1800年）まで148年は存続が認められているようです。つまり弊社は休眠も含めると、創業367年になります。

もう、徳川幕府の今の金額に直すと数億らしい損害賠償もさすがに時効でしょう。私は払えませんよ。