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受身の稽古でたくましくなろう

 柔道場では受身の稽古を何回もします。その目的は、言うまでもなく「自分の身を守る術を身につけるため」です。この事は、お子さんたち全員がしっかりと理解しています。でも、最近「実は、受身の目的には続きがあるんだよ。」とお子さんたちに教えました。その目的とは、「立ち上がるため」です。

 

 以前、ある高校の先生が稽古中にこうおっしゃっていました。「投げられて受身をしたら、すぐに立ち上がりなさい。そして、すぐにまた相手と組み合いなさい。いつまでも投げられた余韻にひたってどうする。」
 私も稽古の時に、投げられたのがあまりに悔しくて10秒以上寝たままでいた経験が何度もあります。だから、この言葉は自分に言われているような気がしました。
 柔道も人生もうまくいかないことは沢山あります。悔しくて、みじめな気持ちになることもあるでしょう。でも、その気持ちをずっと引きずっていても良いことはありません。ばんっと気持ちよく受身をとったら、すぱっと気持ちを切り替えて、すっくと立ち上がることが大切です。
 

 潔く受身をすれば、怪我をしない。怪我をしなければ、また挑戦できる。転んでも、負けても、失敗しても受身をとって立ち上がる。お子さんたちには、柔道を通してそんなたくましさを身につけてほしいと思います。


 最後に相田みつをさんの「受身」という詩をご紹介します。

受身

柔道の
基本は受身
受身とは
ころぶ練習
まける練習

人の前にぶざまに
恥をさらす稽古

受身が身に
つけば達人

まけることの尊さが
わかるから

みつを



「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館

※「文武一道塾 咲柔館」ホームページ


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