2022年の稽古が無事に終了~安心・安全な柔道の実践~
12月29日(木)、子どもクラス、中高生・大人クラス共に2022年最後の稽古が無事に終わりました。今年は両クラス合わせて約500回稽古をしましたが、怪我や事故が「0」だったことにほっとしています。1年間安全に稽古を行うことができた要因を考えてみました。
【怪我・事故がなかった主な要因】
①受身・技の練習を段階的、体系的に行った。
②「受身も素晴らしい技の1つ」と伝え続けた結果、潔く受身を取る文化が根づいてきた。
③投げる時に相手を守るために袖を引く練習を徹底したので、乱取り中も実践できた。
④実戦的な乱取りよりも、約束乱取り(条件付き乱取り)を中心に行った。
⑤準備運動やトレーニングに時間をかけた(約30分)。
怪我や事故を防ぐためには、フィジカル面だけなく、メンタル面の準備をすることも重要です。「何が何でも相手を倒す」という気持ちがあまりにも強すぎると、怪我をさせたり、怪我をすることにつながります。筋力や柔軟性を向上させ、理にかなった技や受身を身につけること。そして、「稽古中の受身は負けではない」「相手を守ることが真の上手さ、強さ」という考えを持つこと。これらを来年も徹底し、安心・安全な柔道を追究、実践していきます。
怪我や事故はなかったものの、ハインリッヒの法則でいう「ヒヤリハット」が全くなかったわけではありません。例えば以下のようなことがありました。
・幼児や小学生低学年同士で「組んで動く練習」をした際に、力の加減が分からずに相手を全力で振り回してしまった(子どもクラス)。
・オニごっこで夢中になり、逃げている子ども同士がぶつかってしまった(子どもクラス)。
・自分の知らない技をかけられ、受身の際に手で畳を打てなかった(中高生・大人クラス)。
これらのことが積み重なることで怪我や事故が起きてしまいます。怪我や事故の小さな芽を摘むためには、「各メニューを実施する前に注意事項をしっかりと伝える」「稽古で組むペアを配慮する」など、細やかな気配りを常に行うことが大切です。2022年の振り返りをしっかりと行い、反省点を来年に活かします。
2023年は、より安全な柔道を目指し、「安全な技術指導研究会」を有志の先生方と開催したいとも考えています。まずは「大外刈」「内股」について皆さんと勉強会を開きたいです。開催が決まりましたら、またお知らせしますので、その際はよろしくお願いいたします。
私が最初に柔道を習った先生は、「怪我をしない・させない柔道が良い柔道だ」とよくおっしゃっていました。このような柔道が実践できてこそ、子どもから大人まで、誰もが柔道場で笑顔になれます。どんなことよりも、安心・安全が第一です。今年、無事に全ての稽古が終えられたことに感謝しつつ、気を緩めずに、より安全で楽しい柔道場作りに邁進し続けたいと思います。
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館
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