柔道で思いやりの心を育む
子どもクラスの昇級は、級毎に設定した約20項目の小試験全てに合格することが条件です。小試験は、①柔道精神(筆記試験・口頭試験・道場内の行動)・②礼法・③技(受身・立技・寝技)に分類されており、すんなり合格できるものもあれば、なかなか合格できないものもあります。中には、最後の1項目がなかなかうまくできず、数ヶ月にわたって挑戦し続けるお子さんもいらっしゃいます。
約1年半前、「移動しながらの横受身」がなかなかできず、昇級が延びたお子さんがいらっしゃいました。ただ、彼はとても根気強く3ヶ月間の練習を重ね、見事小試験に合格。横受身が上手にできた瞬間、そして水色帯を締めた時の嬉しそうな顔を今でも覚えています。
その彼が、先日の稽古で、横受身の合格に向けて練習中のお子さんに、そっと寄り添ってくれていました。「見ててね。こうやるんだよ。」と見本を見せたり、「そうそう、うまくなってきた。もう少しで合格できるんじゃない。」と優しい言葉をかけていました。きっと、自分がうまくできなかった頃の悔しさや、合格できた時の嬉しさを思い出しながら、教えてくれていたのだと思います。教わっているお子さんも、彼の温かい行動に触れ、一所懸命に受身の練習を頑張っていました。
※彼の当時の様子です
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彼のように、相手のことを想像しながら行動する、発言するお子さんは多くいらっしゃいます。道場では、「常に相手を敬うこと」を大切にしています。組む前には、必ず丁寧に礼をする。投げる時は相手を守りながら投げる。こうした柔道の稽古を通し、思いやりの心が自然と育まれていくのかもしれません。これからも、こうした柔道の稽古を通し、「相手の心を想像できる優しい子」「相手のために動ける強い子」を育てていきたいと思います。
「柔道をやることで、人生はより豊かになる」
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館
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