やさしさを配れるつよさ
「先生が紹介してくれた『かがみの孤城』を読みました。あの小説は一気に読んでしまいますね。」
「道場にある嘉納先生の漫画を買ったよ。すごく面白かった。」
文武一道塾 咲柔館では、小学生、中学生に色々な本を紹介しています。紹介した本をお子さんたちが読んでくれ、その本について一緒に話す時間はとても楽しいです。
今週は、柴田トヨさんの詩集を紹介しています。柴田さんは、咲柔館がある栃木市のご出身です。92歳から詩作を始められ、98歳で詩集『くじけないで』、100歳で『百歳』を出版されました。 私は柴田さんの詩の中で、特に「流行」という詩が好きです。
流行
世界の何処かで
今も 戦争が起こっている
日本の何処かで
いじめも起きている
やさしさの
インフルエンザが
流行しないかしら
思いやりの症状が
まんえんすればいい
(『百歳』 柴田トヨ 著/飛鳥新社)
コロナ禍で本当に大変な時期ですが、そんなの中でも「やさしさ」を忘れずに生活したいものです。お子さんたちには、こう話しました。
「学校が始まったら、自分ができる範囲で『やさしさ』を配ってほしい。自分から笑顔で挨拶をするだけでもいいんだよ。誰かがやさしさをくれるのを待つよりも、誰かにやさしさをあげてみよう。そうすれば、少しずつクラス、学年、学校にやさしさがより広がり、いつか自分にも返ってくるよ。大変な時期だからこそ、やさしさが大切。やさしさを配れる強さこそ、柔道家の本当の力だよ。」
道場の近隣地域は、あと数日で新学期が始まります。お子さん達が、道場で学んだことを学校でも生かしてくれたら嬉しいです。
※文武一道塾 咲柔館 ホームページ
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