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「黙想2分」で分かる子どもの成長

 1歳3ヶ月の息子が歩けるようになってきました。つい先月までは伝い歩きをしていたのに、今月になってからは、少しふらつきながらも自分で立って歩いています。他にも「ボールを投げられるようになった」「絵本の言葉を真似するようになった」など、息子の日々の成長には驚かされることばかりです。
 どんな小さな成長であっても、親にとっては全てが嬉しいものです。道場のお子さんたちの成長に関しても同じような気持ちを持っています。特に8月は昇級試験をやっているので、「こんなこともできるようになったか」「ここまでよく頑張ったな」とお子さん達の成長を喜びながら稽古を行っています。

 子どもの成長を知る方法は沢山あります。身長や体重、テストの点数など「数字」で成長が分かることもあるでしょう。ただ、子どもの成長は、数値化できるものばかりではありません。
 先日、ある道場の先生と「子どもの成長を感じる瞬間」についてお話しする機会がありました。その先生は、「2分間の黙想」を通して子どもの成長を見ているそうです。黙想を通して「姿勢の良さ」「心の落ち着き」「集中力」など心身両面の成長が分かる、とのことでした。
 黙想には色々なやり方があると思いますが、今回先生から教わった「黙想のポイント」は、以下の通りです。

【黙想のポイント】
①鼻からゆっくり息を吸って、口から「目の前のろうそくの火が消えないくらい」ゆっくりと息を吐く。
③自分の呼吸だけに集中する(周りの音や動きを気にしない)。

 もし、途中で集中が切れた子さんがいたとしても注意せずに、そのまま全体で黙想を続けることが大切だそうです。先生曰く「途中で声を出したり、動いたりしてしまう子がいても、他の子にとっては、『どのような状況でも集中できる力』を養う良い練習になります。」とのこと。途中で黙想をやめてしまったお子さんに対しては、少しでも長く黙想ができるようになった時に「前より〇秒も長く黙想できたね!」と誉めてあげるそうです。
 咲柔館でも毎回黙想を行ってきましたが、お子さんの成長を見る場面としての認識はありませんでした。さっそくこの方法を実践していますが、少しずつ集中して黙想できるお子さんが増えてきました。また、黙想で心が落ちついたお陰か、その後の「本の読み聞かせタイム」でも、前より本に集中できるようになったと感じています。あるお子さんは「黙想をした後は、なんだかすっきりする」とも言っていました。
 まずは30秒から1分位でも良いと思いますので、みなさんもぜひこの黙想をやってみてください。

 子どもの様子をつぶさに見ていると、小さな成長に気づくことがあります。ただ、小さな成長なので、本人は全く気づいていないかもしれません。だからこそ、成長に気づいたその瞬間、本人に伝えることを心がけています。きっと、その一言の積み重ねが自信へとつながっていくことでしょう。
 これからも、お子さんの小さな成長を感じとれるように、しっかりとアンテナを張って、稽古を行っていきたいと思います。

「柔道をやることで、人生はより豊かになる」
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館

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