楽しみながら成長する
息子(2歳7ヶ月)は、公園に行くのが大好きです。先日、車で広い公園に遊びに行きました。この公園には、大きな築山があります。その築山の長い階段を見上げた息子は、迷うことなく登り始めました。私はあわてて手をつなごうとしたのですが、「じぶんでのぼる!」と私の手をふりほどき頂上まで全力ダッシュ。数ヶ月前は、数段登ると疲れてしまい、途中からは抱っこをしていたのですが、今では自分だけで登りきれるようになりました。子どもの成長には日々驚かされます。
息子はこの後、何度も階段を登り降りしました。頂上から見る景色が好きなのに加え、階段をかけ登ること自体が楽しいのだと思います。
その姿を見て、自分の高校時代を思い出しました。全国大会出場を目指し、学校の近くの太平山の階段を毎朝走っていました。朝から千段の石段を登るのは、きつかったし、しんどかったです。でも、それ以上に、一段登る毎に強くなり、少しずつ全国大会に近づいているような感じがして、とても楽しかったのを覚えています。
歯を食いしばって頑張る、何かを我慢しながら頑張る、という姿勢は素晴らしいです。ただ、人の成長が最も加速するのは、「きつい、しんどい…、でも『楽しい』」という感覚でやっている時ではないでしょうか。
元陸上選手の為末大さんが、ある対談でこのようにおっしゃっていました。
柔道の稽古は、きつい、苦しい、しんどい、というイメージが先行しがちですが、最近は「楽しむ柔道」も大切にする道場が増えてきたように感じています。咲柔館もその一つです。もちろん、柔道の稽古は「楽(ラク)」ではないありません。だから、「楽しい」だけはなく、それに「しんどい」を合わせた「楽しんどい」という感じでしょうか。
稽古する人の年齢や柔道経験や要望に合わせて、それぞれにとってちょうどよい「楽しんどい」柔道をすることが、長く柔道を続ける「生涯柔道」の鍵だと思っています。
柔道で日本一を目指す中での「楽しんどい」。柔道で黒帯をとるための「楽しんどい」。柔道で心身共に健康になるための「楽しんどい」。柔道家が100人いれば、100通りの柔道のやり方があって良いと思います。どの柔道も素晴らしいです。
息子は最近「じゅうどう」という言葉を覚えました。道場に行こうとすると「パパ、じゅうどういくの?いっしょにじゅうどういく!」と言います。息子が柔道をするかどうかは、まだわかりませんが、もし柔道をするとしたら、「柔道が、好き・楽しい・面白い」という初心をずっと大切にしてほしいと思います。私自身もこの初心を1番大切にしたいです。
今度、息子を道場で遊ばせてみようかな。
「柔道をやることで、人生はより豊かになる」
「柔道家が増えることで、社会はより良くなる」
文武一道塾 咲柔館
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