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東京マラソン2024への道 [回復期] 7/364
東京マラソン2021(2022年開催)、東京マラソン2023の2つの大会を完走し、出走権の持ち越しで次の東京マラソン2024(3年連続、4回目)にも出場することになっているアラフィフ市民ランナーのトレーニング記録。しばらくは回復(いわゆる放牧)期のはずが、体や足の調子が良さそうだったので、急遽、河川敷の大会(フルマラソンの部)に出場w
スタート前
東京マラソン2023を完走後、暴飲暴食ローディング期間を過ごしていたこともあってとくに準備なし。ウェア、シューズ、ジェルなどもありものを在庫処分。「ちょっとサブ3目標でフルを走ってみよ」…そういう軽いノリでw
レースプラン
東京マラソン2023では、スタート地点で Garmin がフリーズして画面表示が固まっていたこともあって、公式サブ3ペーサーにベタ付きするといったレース運びとなりましたが、元々のイメージとしては、下記の岩本式の入りがややゆっくりのイーブンペースっぽい サブ3 のペース配分を予定していました。
5km地点 22:00(4:24/km)
10km地点 21:30(4:18/km)
15km地点 21:15(4:15/km)
20km地点 21:00(4:12/km)
25km地点 21:00(4:12/km)
30km地点 21:00(4:12/km)
35km地点 21:00(4:12/km)
40km地点 21:00(4:12/km)
フィニッシュ地点 09:13(4:12/km)
※ネットタイム 2:58:58(Avg 4:14/km)
東京マラソン2023が終わったあと、36km地点を過ぎるくらいまではほぼすべての距離で自己ベストを更新またはセカンドベストくらいで走れていたので、36kmのタイムを VDOT にかけてみると、
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といった計算結果となり、統計上は
「フルマラソンを 2:55:05(4:09/km)で走ることができる」
というデータが出てきます。
…とはいっても、東京マラソンの序盤5kmくらいは下り基調だし、大きなレースでは大会ブースト(アドレナリンが出まくってパフォーマンスが上がること)がかかっている上に、ずっと集団走ができてて10%くらいは走力が底上げされているだろうから、風が吹いたり単独走となることが多い河川敷だとうまくいったとしてももうちょっとキツい展開が予想されるので、上記のペース配分より「もっとギリギリでサブ3を達成できそうなペース配分はないかなぁ…」と手持ちの書籍を漁っていたら、故 小出監督の名著「30キロ過ぎで一番速く走るマラソン」にギリギリでサブ3を達成するための下記のペース配分が載っていました。
5km地点 22:05(4:25/km)
10km地点 22:05(4:25/km)
15km地点 22:05(4:25/km)
20km地点 21:15(4:15/km)
25km地点 21:15(4:15/km)
30km地点 21:15(4:15/km)
35km地点 20:25(4:05/km)
40km地点 20:25(4:05/km)
フィニッシュ地点 08:58(4:05/km)
※ネットタイム 2:59:48(Avg 4:16/km)
いわゆる「後半型(ネガティブスプリット)」でホントにギリギリの戦略w
まぁ、コースとの距離の誤差もあるだろうし、指定されたペースより速くなったり遅くなったりもあるだろうから、あくまでも「30kmまではとにかく抑えて走れよ」という目安なんだろうと思いますが、このペース配分だと、自分の場合「30km地点まではほとんどジョグ」「ラスト12kmくらいだけ少し真面目に走る」みたいな感覚で走れそう…という印象でした。
以前この本を読んだ時は、かなり前のランニングを始めたばかりの(サブ4も難しかった)頃で、
「30km過ぎから 4:05/km とか、ネタかな(本気で言ってるのかな)?w」
と思ったりして当時は「無理なことを言ってる」と決めつけていましたが、いまではキロ4だとかキロ4より速いペースで15~16kmのテンポ走をやったりしていることもあって、
「(勇気を持って)前半を抑えられれば、このくらいならイケそうだな…」
と思えるようになってる自分を改めて発見したりもした(STRYDというパワーメーターを使って同じようなワークアウト「Key Marathon Progression」というのもやってた)ので、できる限り忠実に、小出監督のサブ3の後半型のペース配分で走ってみることにしました。
ということで、レース前に自分の中で意味を持つ以下の3つの目標を設定しました。
・第1目標 レースで走ることを楽しむ(タイムにこだわりずぎない)
・第2目標 新商品(アミノザウルス、塩ジェルなど)を試してみる
・第3目標 ネットで 2:59:48(小出監督の後半型ペース配分の検証)
レース結果
結果としては「第1目標」と「第2目標」を達成し、グロスでサブ3.5ぎりぎりのゴールとなりました。
松戸江戸川河川敷マラソン大会
— Shoji Watabe 渡部昇治 🔥 (@DGSLCEO) March 12, 2023
(フルマラソンの部)
ラン 42.195km
*後半型のペース配分で進行
*途中から強風と日差しにやられてペースダウン、以降は足の痙攣と戦いが勃発してサブ3.5がギリギリ
*今年の「ワースト」を叩き出すw
*全体6/30位
ヴェイパーフライ2,
晴れ, 13-19℃, 54-74%, 1-3m/s pic.twitter.com/0eJZJ2SrWc
ゴール直後の感想としては、
「楽しかったけど、今年はもういいかなw(しばらく休も)。」
といった感じでした。
レース分析
レース全体の流れとしては、以下のような感じでした。
・スタート
東京マラソンとは違って参加者も少なく(スタート時は30人)ペーサーもいないので、スタート前に Garmin を再起動させ、スタート時間のかなり前に動作確認。
(今日は小出監督の後半型のペース配分を検証してみたかったので)
・17.2km地点まで
河川敷の大会はフルマラソンやハーフマラソンの場合、最初に端数距離(フルなら2.195km、ハーフなら1.0975km)を調整することが多いので、序盤は
片道 1.0975km × 2 = 2.195km
片道 5km × 3 = 15km
を走ることになります。
通常、河川敷の大会では 2.5km を折り返すことが多いんですが、今日参加した「松戸江戸川マラソン大会」は、5kmを折り返す特設コースということで、わりと走りやすい(折り返しで減速することが少ない)と思いましたが、コース自体が長く蛇行しているせいか「往路も復路も向かい風」みたいな天候コンディションで、序盤から少し風が気になっていました。
レース展開としては、前述の通り、小出監督のサブ3の後半型ペース(4:25/km)前後で淡々と。河川敷の大会としては珍しく、長身の若いイケメンランナー、自分と同じ年か少し若い感じの男性ランナーと3人の集団走となり、引っ張ったり引っ張られたりししながらいい感じで走ることができました。
・32.2km地点まで
引き続き、小出監督のサブ3の後半型ペースで淡々と。私は17.2kmをすぎてからサブ3ペースくらいまでペースアップしたので、単独走となりましたが、多少風が気になるもののレースペースとしては(自分にとって)かなりゆっくりなので、予定通りにしっかり水分補給と栄養補給ができたりして、とくに疲労感もなく 27.2km 地点を通過。
この辺りで風が強くなってきて、日差しもギンギンになった時間帯があって少しバテて、おまけに右脇腹の差し込み痛が出そうな雰囲気もあったので、少しペースダウンしてやり過ごそうとしていたら、足が攣りそうになる気配まで出てきて、さらにペースダウンしたりウォーキングしたりする展開に。
・フィニッシュ地点まで
歩いたり走ったりしていたら、先ほどの2人が追いついてきて、ふたたび集団走。途中で長身の若いイケメンランナーだけ足の長さを活かしたロングスパートをかけたりしてて、まったく追いつけず(笑)。
もう一人の同世代ランナーと会話をしながら、ゴールを目指しました。お互い足が攣りそうな限界状態だったので、どちらかが止まっては追い越したり、追い越したと思ったら止まったりしながら、
同世代ランナー
「これは自分が試されますね」
私
「往路も復路も向かい風だったりするとメンタルに来ますよねw」
などと会話をしてはそれぞれが止まったりしてて、お互いもう必死w
私は Garmin に「ゴールタイム予測(これまでの平均ペースからゴールの予想タイムをリアルタイムで計算する)」アプリを入れていて、どのくらいでゴールできるかある程度リアルタイムで把握できていたので、
私
「この調子で動き続けられれば 3時間25分 ではゴールできますよ」
同世代ランナー
「そうですか…とにかくがんばりましょう」
などと会話をしてはまた止まるw お互い、もう足が攣る寸前w
最終的に私はゴール手前で通りがかりの自転車の後ろ(を風除けにして)についていったりして 3:28:58 でゴール。
フィニッシュ地点で振り返って同世代ランナーの様子を見てみると、もう足が攣りそうなゾンビ状態でがんばって前進はしてましたが、止まる寸前のランニングフォームになっててサブ3.5 に間に合わなそうだったので「腕ふりを大きく」みたいなジェスチャーでサインを送ったら、ほんとギリギリの(まだリザルトがアップされてませんが、手元の時計で 3:29:58 とか 3:29:59 とかそういう感じで')滑り込みゴールw
全力でフィニッシュラインに飛び込んでくる姿にちょっと感動しましたw
あとでこの同世代ランナーと話したら、ランニングを始めたばかりの46歳で、なんと「今日が初マラソンでサブ3を目指しています!」とのこと。 「初めてのフルマラソンをサブ3.5で走れました。ありがとうございます!」と御礼を言われちゃったりしましたが、本人がとにかくめちゃくちゃがんばってる姿は本当に感動的でした。
なんだか「目標に向かってひたむきに全力でがんばることの大切さ」を思い出すことができました。初心を思い出すことができた私の方がもっとしっかりと御礼を言うべきだったと、この記事を書きながら思っています。
一方、若い長身のイケメンランナーとも帰り際にちょっと話したんですが、彼はスタート前にエクストリームヨガみたいなすごいダイナミックストレッチをやっていたので、
私
「スタート前にすっごいストレッチやってなかった?」
長身のイケメンランナー
「いや、自分、本当に身体が固くて最近ちょっとやり始めたとかそういう感じなんですよねw」
みたいな返事が返ってきてちょっとびっくり…少なくともちょっとやり始めたとかそういうレベルのストレッチではなかったかなw
彼にもなぜか御礼を言われたけど、途中で前に出て引っ張ってくれたりしてたので、とりあえず、こちらからもしっかりと感謝の気持ちを伝えておきましたw
まぁ、こんなフィーリングだけの感想文では次のレースでのパフォーマンスの向上にはつながらないと思うので、Stravaのデータを見ておくと、
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数値だけでみると、ペースを上げた17km以降から心拍数の上昇がみられ、さらに24km地点のオーバーペース(心拍数 180bpm)が恐らくクリティカルとなり、29km以降はケイデンス(ピッチ)200spm以上を維持できなくなっていることがわかります。
あくまでも仮説ですが、自分の場合、比較的 長い時間走ったあとに閾値心拍数(180~184bpm)にタッチすると、身体的な運動限界を迎えてしまう傾向にあるように思います。
もうひとつ気になるのはGAP(平地換算ペース)のスプリットのグラフで、
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松戸江戸川河川敷マラソンのコースは、1か所だけ大きなアップダウンがあって、恐らくここを通る際に、上り坂で無意識のうちにかなり無理をしていたようで キロ4分を切るような GAP のデータが散見されていました。
初めて走るコースなので、まぁ、仕方がないと言えば仕方がないことですが「無意識のうちに上り坂でがんばっちゃっていた」ことは意外とダメージをもらってそうな気もします。
振り返ってみて「改善できそうだよな」と思ったことは、
・後半型に特化した小出監督風のビルドアップを取り入れてみる
・ロング走の取り組み方をもっと長期で考え直してみる
・中盤の基準ペース(今日は4:14-4:15/km)で、ある程度長い距離を走り込んでおく(心拍数を下げる、高騰しないように適応させる)
・ラストのロングスパートを意識してペース走やテンポ走を行う
・来年度の東京マラソン2024の前に本命ではないフルのレースを入れてみる
(大会のハシゴ:2週連続出場はそんなに無理なことではなかった)
逆に「これはうまくいったな」と思ったことは、
・スタート前に Garmin を再起動し、動作確認をしておく
・こまめな水分補給(暑かったのでスポドリ⇔水の順で交互に)
・少量のリキッドタイプのジェルで気分転換
・後半型のペース配分(の途中まで。ロングスパートに入りたかった)
最後に STRYD のスプリットテーブルを見ておくと、
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維持はできていませんが、最後の方で、ランニングパワーの出力を上げることはできてますね(たぶん、自転車の後ろについて速く走ろうとしていた辺りのデータ)。
今後の課題
東京マラソン2023後にそれほど調子が悪くなかった(ダメージが少なかった)ので、ほぼ思い付きのようにフルマラソン 2連戦をやってしまいましたが、思っていたよりは走れる感じでした。やるなら河川敷ではなく、大きめの大会で連戦した方が集団走もできそうだし、ダメージは少なそう。
また、ある程度 真面目に走ってみて、いろんな課題がはっきりと見えてきたので、来年度のトレーニング計画に反映していきたいと思います。
いずれにせよ「もうしばらくフルマラソンはいいかなw」という気持ちになれたので、これで潔くオフシーズンに入ることにしますw もう来週は出ませんw
今度こそしっかりと休養期間を取って身体を回復させたいと思います。