12.別解の研究「多様性と気づきの物語」
「ワークショップとは何か?」の答えは、一つではありません。
物語に潜むワークショップ要素
これは、他の受講者さまのレポートを読んで、相互コメントを書いていた時に浮かんできた別解の一つです。
ワークショップとは、多様性と気づきの物語
これは、対象のレポートで「オズの魔法使い」が話題に上がっていたことを受けて書いた相互コメントからの抜粋です。どうも実践をご一緒した方へのコメントだと暴走傾向が酷い私です。
オズの魔法使いって、まさにワークショップのような多様性と気づきの物語ですね。
最初から自分の頭で必死に考え続けているのに、脳がほしいかかし。
やさしい心を持っているのに、心がないと思っている木こり。
自分に勇気がないことに向き合うだけの勇気を持っているライオン。
そして、皆が価値観のメガネをかけていることで成立しているエメラルドの都。
全ての終わりに、一番最初に持っていた靴で帰っていける日常…。
(記憶なので、筋書きがちょっと間違ってたらご容赦を)
エメラルドの都で起きる色々なことって、登場人物それぞれにとっての「肩書はずし」なのかなぁ…などと考えて。しかし、そのような肩書はずしの物語である「オズの魔法使い」を読むこと自体も、あるいはそれを舞台で演じることも、役割を演じる「肩書はずし」になるわけで。
もしも、「オズの魔法使い」のお芝居で自分がライオンを演じたとしたら。自分とは違うものを演じることで、一つ目の肩書をはずし、物語の中でライオンが「自分には勇気がない」という思い込みを捨てることの追体験で、二つ目の肩書をはずして…と、入れ子になっていることになりますよね。
そもそも人は何故、物語を演じるようになったのか? お芝居やフィクションを楽しむようになったのか? 物事の本質に迫るために、価値観の眼鏡を外す。演劇がその手助けになる。そこには多様性と気づきの物語が溢れているから。
ワークショップは、非日常に没頭することで生まれる、多様性と気づきの物語。そんな体験ができる場であればと思います。
「コメントの森」はとっくに抜けたのに、あの時の「宝箱」の中身が、今でも違う輝きを伝えてくれます。