そして「手法の暴走」を何度か目にした(1)
昨日、遠い昔の、私自身の会議への取り組みを色々と思い出して、「何故か」会議が盛り上がった話を書きました。
実はこれは一回だけのエピソードではなく、少し時間をおいて何度か、会議を担当したら「何故か」盛り上がって驚かれた事案があったのですが。
毎回、少し気持ちの滅入るおまけが付いてきたんだよな…と、苦い記憶がよみがえりました。
指名したから参加者が発言したわけではないんだ
最初に、会議が「何故か」盛り上がった時、そこに参加していたある先輩は、悪気なく、むしろ感動したように言いました。
「指名して答えてもらうと、意外とみんな発言するものなんだなって意外でした。参考にしよう」
正直、言われた当時は、なるほどーこの方はそう思ったのか、この方もこれまで会議を何とかしたいと思ってきたんだろうなぁ…位にしか、思いませんでした。でも、ちょっとだけ、違和感がありました。
今なら、明確にわかります。そこじゃないんですよ…。
その会議では、会議の段取りとして「発言するための下ごしらえ」が出来ていた状態でした。そこで、初めて指名したから、答えてくれたんです。
今、言語化するなら、これはまさに「足場かけ」ですね。
つまり、「指名する」という手法が、単発で発言を引き出していたのではない。全くそういう構造ではなかったわけですが、そう受け止められてしまったのです。
後日談として、「指名してみる」が微妙に他の会議で流行った様子。
が、特に効果的ではないように見えました。
今なら、そりゃ当たり前だよ、と思います。
当時はそこまで自分のやっていることに対して、理解も、自信も、深まってなかったのでしょう。ただ、なんとなくモヤモヤと眺めていました。