1/22（水）　世田谷区児童相談所へ会派視察　区立から都立に児童相談所設置方針を転換した大田区への提案を探る

1月22日（水）午後、#立憲民主党大田区議団 で会派視察へ🔍　今週から来週にかけて、同様の機会が続きます。第1弾は、#世田谷区児童相談所 への視察です。#児童虐待防止、#アタッチメント（愛着）、#子どもの権利 などに取り組んできた私の方で企画しました。

大田区では、令和8（2026）年度に開設予定の（仮称）#大田区子ども家庭総合支援センター に、当初は、区立児童相談所を設置する予定でした。ところが、昨年、東京都からの打診を受けた鈴木晶雅区長が、突如、大田区だけを専管する都立児童相談所の設置に方針転換しました。

わが会派としては、大田区の子どもたちの命と心を守るためにも、区民の意思を反映しやすく協力も得やすい、#区立児童相談所 の方がよいと考えています。

そこで、平成28（2016）年の児童福祉法改正で特別区でも児童相談所を設置できるようになり、令和2（2020）年4月、最初に設置された世田谷区児童相談所を、区立児童相談所の状況を知るために視察しました（区立児童相談所は、現在までに9区で設置されています）。

以下、調査項目とした4点について、ごくごく簡単なまとめです（文責はあくまで庄嶋です）。

①都立から区立への児童相談所の移行時の状況について
　他都市で児童相談所長経験のある方を任期付職員で開設2年前から採用するなど区職員がノウハウを学んだり、開設半年前から都立児童相談所に職員が常駐してケースの引継ぎを行ったりするなど、移行期に苦労はあったものの大きな問題は生じなかったとのことです。

②区立であることで、施設面、運営面、他機関や地域団体との協力面などで、できていることについて
　児童相談所とは別の場所にある一時保護所は、少人数のユニット制をとり、ユニットのキッチンで調理するなど、家庭的な雰囲気で運営しています（#ユニット制の一時保護所）。
#児童福祉司 は、都立時代は30人でしたが、現在は44人。児童福祉司一人あたりの虐待相談担当件数は、開設した令和2年度は45.9件でしたが、令和5年度末時点では27.0件となっています。#児童養護施設 に措置した子どもの様子を、月1回の面会以外にも見に行けるなど、丁寧に対応できているとのことです。
　区立であることで、#児童相談所と子ども家庭支援センターの一元的運用 も行えています。パソコンのフォルダのレベルで情報共有することもでき、合同会議、合同研修なども行っています。
　区内を3つに分け、地域担当制をとっていることで、学校や他機関、地域とも顔の見える関係ができているそうです。

③児童相談所職員の人材育成、働き方について
　開設から5年になりますが、これまでは異動があまりないよう配慮してもらってきたとのこと。
　児童相談所への配属希望はまだ多くないものの、異動希望を出す時期に合わせて、子ども家庭支援センターと共同で他部署向けの研修を行っているそうです。
　職員が一人で抱え込まないように注意し、また、夜でないと面接できない保護者も多いため、時差出勤をしてもらうようにしています。
　研修は多過ぎるほど行っていますが、そのおかげで経験年数の少ない職員も対応できているそうです。

④こどもの意見表明権を踏まえた運営について
#一時保護所での子どもの権利擁護 に取り組んでいます。一時保護所のしおりを配布して、子どもの意見表明の仕方等を伝えたり、意見箱の設置、意見表明等支援員による意見の傾聴、一時保護所内のルールを子ども主体で話し合う子ども会議も行っています。

説明を受け、質疑応答などのやりとりをする中で最も印象に残ったのは、児童養護施設に入所する子どもが減っており、家庭復帰ができているとの話でした。家庭復帰のためには、家庭の方が変わっていく必要があるわけですが、上記のように児童福祉司一人あたりのケース数を抑えていることで、親にも子にもきめ細やかに対応できていることが、やはり大きなポイントのようです。

上記以外にも、大田区のように都立児童相談所でいく場合には、不便が生じるのではないかと思える点が見つかりました。

施設見学もさせていただきました。既存建物を改修し、#子育てステーション梅丘 と併設されています。緑道に面しており、夕方には子どもたちが施設周辺で遊んでいました。
児童相談所は、その2・3階に入っており、部屋タイプの異なる10以上の相談室があり、年齢や状況に応じて使い分けできるようになっています。医療相談室のほか、箱庭療法、被害確認面接ができる部屋などもありました。

大変丁寧にご対応いただき、非常に内容の濃い視察となりました。感謝申し上げます。
区立から都立に児童相談所の設置方針を転換した大田区において、都立だから区としてはここまでしか言えない、できないとなってしまうことのないよう、議会質問などを通じて提案していきます。

#チクメン  #一所懸命  #とことん現場主義
#あなたと共に政策実現
#大田区議会議員  #庄嶋たかひろ  #庄嶋孝広