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おもかげの隣で
5〜10先の未来へ綴る未来への日記。Ars Labのなかそね(なかそね ことみ)と私で編み込む交換日記です。
朝刊とセットのスポーツ紙に書いてある「常識に囚われるな」という文言に「囚われなと言っている時点で常識に囚われているんだよな」と心の中で突っ込みをすることから始まる一日。
朝の準備をしながら世間を俯瞰し、今後の自分達の立ち位置を考えては「つかめねぇ〜な〜」とつぶやく私でした。
考えるのを背にして、工房に入り昨日までそこにあった柔らかいおもかげに一礼し、隣に座りお箸の【和み】に漆を塗り込みしました。食事の時間くらいは和みあるひと時であって欲しいと制作しているお箸です。
殺菌作用のある漆。こんなご時世に示せる価値はどれ程のものか、込める想いや願いはどれ程のものか、祈りだけで終わらさないようにと自分に囁きかけながら過ごす午前中でした。
午後は家業である仏具屋の仕事の位牌造りをしながらゆるりと背筋を時折正しながら一日の終わりを迎えた今日でした。
明日綴られるであろう日記を楽しみにしながら、感謝の想いを込めて「おやすみなさい」で閉じる本日の日記でした。