「わかりづらい」と言われがちな人のためのシンプル文章術
こんにちは!
報告、相談、共有など「説明したいこと」があるとき、ついつい長く書きすぎてしまうことってありますよね。「これくらい説明しないとわかりづらいに違いない」と、相手のために丁寧に書いたのに、「長くてわかりづらい」「スルーしてた」みたいな反応が返ってきた……そんな経験がある人もいるかもしれません。
そこで今回は、説明が長くなりがちな人のための、簡潔な文章を書くコツを3つ紹介します。
1. 「逆ピラミッド構造」を意識する
仕事中はだれもが時間に追われていて、必要な情報をすぐに得たいと考えています。一つひとつ論を重ねて結論を導く「ピラミッド構造」だと、最後まで読む気になれないケースが少なくありません。
そこで次のような「逆ピラミッド構造」を意識すると、説明が簡潔になります。
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• 最初に結論を書く:結論を冒頭に示すことで、読者は重要なポイントをすぐに把握できます。
• 理由や詳細を後から述べる:結論に続けて、その理由や背景を簡潔に説明します。
• 補足情報や例を最後に:必要に応じて、最後に詳細な例や補足情報を提供します。
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ただ小説やエッセイなど、感情的な起伏やストーリーテリングが求められる文章では逆ピラミッド構造はあまり機能しません。クライマックスや結論に向けて徐々に盛り上げていきたいため、冒頭に結論を持ってくるとむしろ効果が薄れてしまうこともあります。
逆ピラミッド構造は「テキストコミュニケーションや全体共有、ニュース記事などにおいて有効」と考えるのがよいと思います。
2. 「ABC整理」をする
複数のことを一度に伝えようとすると、「A→B→A’→C→B’→C’」のように同じ話が行ったり来たりして内容が理解しにくくなりがちです。
「AはA、BはB、CはC」と整理して、場合によっては箇条書きを使って表現すると伝わりやすくなります。
【Before】だと「フレックスタイム制(A)→在宅勤務(B)→在宅勤務(B)→フレックスタイム制(A)→在宅勤務(B)→有給休暇(C)」とややこしい順番になっています。
長文になればなるほどこういう現象が起こりがちですよね。読み手が迷子にならないよう整理するか、「いまはこの話をしているんですよ」としっかりリードする必要があります。
3. 主語を明確にする
説明が複雑になると、誰が何を行っているのかがあいまいになることがあります。
日本語では主語を省略しがちですが、特に説明が長くなる場合、主語を明示することで文章の意味がはっきりと伝わります。
この文章は誰が何をしたのかが不明確で、 一つの文に多くの情報が詰め込まれています。
以下のように修正するとわかりやすくなります。
さらに、文章をより明確にするうえでは指示代名詞の使用にも注意が必要です。
「その」「これ」「あの」などの指示代名詞は、説明が長くなると何を指しているのかがわかりにくくなることがあります。
こちらの記事で解説したように、代名詞を使わずに文章を構成する工夫も求められるかもしれません。
では、また次回の記事でお会いしましょう。