庄子錬|編集者

株式会社エニーソウル代表取締役。編集者、企業コンテンツアドバイザー。手がけた本は200冊、10万部以上のベストセラー多数担当。編プロ→出版社2社→PwC→起業。NewsPicksトピックスで連載中。 【HP】https://www.anysoul.co.jp

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「読みづらい文章を書く人」が無意識に使っている言葉とは?

こんにちは! 先日、ある経営者からこんな相談を受けました。 こういうケース、よくあると思います。 全社宛ての連絡では、重要度が高いことを共有するもの。わかりにくい文章だと、誤解や混乱を招いたり、個別対応が求められたり……書き手・読み手ともに余計なストレスになります。 そうした状況を避けるために、書き手が身につけておくべきこと。 それが、大事なことだけを短く書く技術=「要約の技術」です。 今回は「要約の技術」のなかでも、もっとも基本となる「余計な言葉を削ること」にフォ

    • 自分も相手も大切にする「断り方」のコツ

      こんにちは! 「すみません、今回は難しいです......」 断るのって、本当に心が痛みますよね。相手の期待に応えられないことへの申し訳なさ、関係が悪化するかもしれない不安、そして自分の時間を守りたいという気持ちの間で揺れ動く。 ぼくも編集者として、著者やスタッフのお願いを断らなければならないシーンがけっこうあります。その度に「どう伝えれば相手を傷つけず、自分の立場を守りながら、こちらのお願いを受け入れてもらえるか」と悩んできました。 そこで今回は、ビジネスシーンで使え

      • 「共感」を引き出す文章のコツ9選

        こんにちは! こうした悩みをもつ人は多いと思います。 ビジネスシーンでは論理的な文章が重視されがちですが、人間の意思決定には感情が大きく関わっています。そのため、読み手の感情に訴えかけ、共感を引き出す文章は非常に強力なツールとなります。 今回は、そんな「共感を引き出す文章の書き方」について、具体的なテクニックを9個ピックアップしてみました。 1. 「具体的なストーリー」を入れる 統計や抽象的な説明よりも、具体的な個人のストーリーのほうが人の心を動かします。 たとえば

        • 編集者も実践する「心を動かす5つの文章テクニック」

          こんにちは! 文章で相手の心を動かしたい――。そう思ったことはありませんか? 提案書やプレゼン資料、メール、報告書など、ビジネスシーンでは、相手を説得したり行動を促したりする機会がしばしばあります。そんなときに有効なのが、今回紹介する「相手の心理に働きかける5つの文章テクニック」です。 ただ注意してほしいのは、これらのテクニックは相手を騙したり、不利益を与えたりするためのものではありません。あくまで自分の考えや提案をより効果的に伝え、相手と建設的なコミュニケーションをと

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        「読みづらい文章を書く人」が無意識に使っている言葉とは?

          「わかりづらい」と言われがちな人のためのシンプル文章術

          こんにちは! 報告、相談、共有など「説明したいこと」があるとき、ついつい長く書きすぎてしまうことってありますよね。「これくらい説明しないとわかりづらいに違いない」と、相手のために丁寧に書いたのに、「長くてわかりづらい」「スルーしてた」みたいな反応が返ってきた……そんな経験がある人もいるかもしれません。 そこで今回は、説明が長くなりがちな人のための、簡潔な文章を書くコツを3つ紹介します。 1. 「逆ピラミッド構造」を意識する 仕事中はだれもが時間に追われていて、必要な情報

          「わかりづらい」と言われがちな人のためのシンプル文章術

          読み手を飽きさせない文章の「リズム」のつくり方

          こんにちは! ビジネス文書、SNS投稿、ブログ記事......。とりわけある程度の長さの文章において、読み手を最後まで飽きさせないためには「リズム」が大切です。 文章において「内容」が大切であることはいうまでもないですが、どんなリズムで展開するか、いわば「ヴィークル(語り口)」からも目を背けることはできません。 むしろ(まさにぼくがそうなのですが)「内容よりもヴィークルが大事」という人も一定数いるはずです。エッセイや小説に限らず、広義の意味での「コンテンツ」においてはヴ

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          「これ」「それ」「あれ」を減らして伝わる文章を書くコツ

          こんにちは! ふだんのメールやチャットで、こんな文章を見かけたことはありませんか? 一見なんの問題がないようにも思えるものの、受け取った側はちょっと困惑するかもしれません。 「これ」は何を指しているのでしょうか? 競合データの分析でしょうか? それとも新規の企画書でしょうか? それとも両方なのでしょうか? 「その」「これ」「あの」などの指示代名詞は、使い方次第で文章の伝わりやすさを大きく左右します。使い方を間違えると、相手に負担をかけたり、思わぬ誤解を招いたりすること

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          1泊40万円の部屋で見つけた「第三の目」の存在

          こんにちは! みなさんは今年の夏休み、どこかに行かれたでしょうか。ぼくは9月に入ってからですが、アイスランドとポルトガルに行きました。変な組み合わせですか? ぼくが初めて海外に行ったのは15歳のとき。高校入学前の5日間くらいでNBAを観戦しにロサンジェルスに行きました。当時のレイカーズは、コービー・ブライアント、シャキール・オニール、カール・マローン、ゲイリー・ペイトンという歴代最強といわれた布陣で、それはそれは見応えがある試合でした(しかしそのシーズンは、個々のタレント

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          「忙しい相手」から確実に返信をもらう3つの工夫

          こんにちは! 仕事でお願いや確認事項があるとき、なかなか返信がこなかったり、意図が食い違った回答がきたりしてモヤッとすることってありますよね。でももしかしたら、返信がこなかったり意図に合わない回答がきたりする原因は送り手(=あなた)にあるかもしれません。 今回は、「返信しやすさ」を意識した文章術について考えていきましょう。 1. 目的を明確にして、期限を決める 相手から返信がこなかったり、意図に合わない回答がきたりするのは、たいていの場合、「結局なにが言いたいかわからな

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          だれでも聞き上手になれる「質問の技術」

          こんにちは! 仕事でもプライベートでも、気になる相手と「距離を近づけたい」「信頼関係を築きたい」と思ったら、まず「質問」から会話を組み立てる人が多いのではないでしょうか。 ただ一口に質問といっても、簡単ではありません。「失礼」の境界線は、相手との関係値や質問者のキャラクターによっても変わります。早い話、同じ質問をしても「AさんならOKだけど、Bさんならハラスメントになる」なんてケースはざらにあるわけです。悲しいかな、それがコミュニケーションの現実であり、そこから目を逸らす

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          コミュニケーションがうまい人が自然に書いている「クッション枕詞」

          こんにちは! 営業や社内調整のメール・チャットの場面で、相手に不快感を与えずにうまく自分がもっていきたい方向に誘導できる人っていますよね。 そういう人たちの文章を観察すると、相手がメッセージを受け取りやすくするような言葉、いわば「クッション枕詞」をよく使っていることに気づきます。クッション枕詞とは「お手数をおかけしますが」「もし可能でしたら」など、説得・提案・依頼・質問・反論といったシーンで使える言葉です。 今回は、この「クッション枕詞」のテクニックについて、具体例を交

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          「書くネタがない」ときに試したい3つの方法

          こんにちは! 世はまさに、大発信時代。個人にせよ企業にせよ、認知度を高めたり影響力を拡大したりするためにせっせと文章を書いています。ふつうのビジネスパーソンでも、「日報や週次報告でちょっとイケてることを書きたい」「メルマガの最後に親近感が湧くような話を入れられたらいいな」なんて人も多いと思います。 ただ発信しようとすると、98%はある壁にぶつかります。そう。「ネタが見つからない」のです。 なにを隠そうぼく自身、現在進行形でこの壁にぶつかっています。(例外はあるにせよ)文

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          マーケティングにも使える!ベストセラーをつくる思考法「書棚ずらし」

          こんにちは! この連載を始めて8カ月。「文章術」をテーマにしてきたのですが、はたと気づきました。自分の主戦場「ビジネス書の編集」についてちゃんと話したことがなかったな、と。 ぼくはビジネス書の編集を10年以上手がけてきて、おかげさまで10万部(全体の0.25%といわれます)も何冊か出すことができました。担当作で一番売れたのは『バナナの魅力を100文字で伝えてください』(22万部)です。 今回は(とくにビジネス書の)ベストセラーをつくるうえで大切な「ずらし思考法」を紹介し

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          印象に残る文章が簡単に書ける「時制テクニック」

          こんにちは! 先日、「書くのが苦手なんだけど」という相談を受けて、その人の文章を読んでみたら、なるほど、あることに気づきました。時制がずっと同じなんです。 時制と聞くと、中学時代の英語の授業を思い出す人もいるかもしれません。でも実は、日本語の文章でも時制は重要な役割を担います。 今回は、臨場感のある、思わず読み進めてしまう文章に仕上げるための「時制テクニック」を紹介します。 時制を変えるだけでこんなに変わる! まず、次の文章を読んでみてください。 日本語として不自然

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          本からの学びを10倍にする「メタ読書」とは?

          こんにちは! 「休暇のときこそ、インプットに注力したい」という人も多いのではないでしょうか。 たしかに毎日アウトプットばかりしていると、脳がカラカラになって深い思考ができなくなるので、まとまった休みにインプットを増やして脳を潤したくなりますよね。 そこで今回は、こりかたまった(疲れきった)頭を刺激する「メタ読書」について解説します。 メタ読書とは、本の内容だけでなく、本の構造や著者・編集者の思考プロセスまでも学ぶ読書法のこと。 単に情報を得るだけでなく、著者や編集者

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          「です・ます」だらけはNG? 文章上手に見える「文末表現」5選

          こんにちは! 突然ですが、質問です。 みなさんは「文末」を意識したことはありますか? 編集者やライターは、キャリアの最初に「文末表現」を基本スキルとして学びます。すごく簡単にいうと、「です。〜です。〜です。」のように同じ文末を続けないための方法を学ぶ、ということ。 これは編集者やライターなら100人中99人は意識する「基本中の基本」なのですが、ぼくが見てきた限り、文末に意識を向けているビジネスパーソンはあまりいません(読書好きや書くことが趣味の人などを除いて)。「文末な

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